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納得性。

2013年01月10日

 年末年始、秋田市内でいろいろな方とお会いする機会があったが、頻出するのは、「除雪」のこと。

 毎年恒例のことでもあるのだが、年末年始、秋田市では例年以上の積雪があり、雪寄せにまつわるケガや交通事故なども例年以上に多発しているということもあり、市民の方々の厳しい口調、論調が大半だ。

 よく横手市の除雪の素晴らしさと比較され、秋田市はダメだ、というような話にもなりがちだが、道路延長や人口規模、都市計画などがあまりにも違い過ぎてただちに優劣はつけがたい。
とはいえ、お隣の青森県青森市も人口は30万、私も青森に住んでいたこともあるが、青森市ではやはりもう少し除雪体制がしっかりしていたようにも思うし、個々の住宅でも駐車場にロードヒーティングを設置しているところも多く、官民ともに「雪への備え」が秋田市よりはできているようにも感じられる。

 これでいい、ということはないが、こうすれば大丈夫、という特効薬もにわかに見出しがたいのが秋田市の除雪の現状と言える。
私も一市民であるが、単に不満を言うつもりはないし、すぐに解決するとも思っていないが、技術的なことも含めもう少し何とかならんもんか、とは正直思う。大方の市民の方々もそのような感覚ではないか。

 ただ、私が一市民という立場を離れて、地方議員としてこのことを見たときに、つまるところ、市の予算執行というものに対する「納得性」の問題ではないかと思っている。
新聞報道などにおける秋田市長のコメントをはじめ、秋田市としては30億にもなるかもしれない除雪費というコストと、それをねん出する財源と、そして、それに対する効果ということのバランスを考えたとき、一定の制約をせざるを得ないということは理解できる。

 しかし、納税者たる市民の皆様の目線から見れば、「除雪」という行政施策が、他の施策と比較してどの程度の優先性があるのか、他の経費を削ってでも除雪に回すことはできないのか、ということを考えるだろう。
除雪という施策の1つだけを取り上げて、金がかかりすぎる、きりがない、という説明ではいささか納得性が欠ける。

 秋田において除雪対策は、暮らしの安全性や生命・財産の保全ということとかなり直結していることを考えれば、市民の中には他の経費を削ってでも除雪に充ててほしいと考える人もいるだろう。

 県政であれ、市政であれ、限られた税金の使い道を納税者の皆さんに決めていただけるような、あるいは、予算編成の過程の透明度を高めるようなことをしていかなくては、市民の皆さんの「納得」はなかなか得られない時代になってきているのではないか、という気がする。

 何を優先し、何にどれだけお金をかけるのか、その決定権をどれだけ市民の皆さんにゆだねることができるか、ということがこの「除雪」を巡る問題から読み取れるように思う。

 

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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