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いばらの道

2011年06月02日

 結果について、本来、私が何かを言うべき立場ではないが、政治の端くれにいる者として一言、今日の国会の採決について申し上げたい。

 現状において取りうる「最善」の決着だったと私は思う。
 この時期、一刻の政治の停滞も許されないこの時期に、まさに「国民不在」の不信任決議が野党から出された。自分たちがやってきた政策の反省も検証もないままに、ただ、菅総理のクビさえ飛ばせばいい、という政治ゲームそのものに没頭する自民党こそが、今の震災復興のスピードを妨げる存在そのものだと私は言いたい。
 自民党谷垣総裁の言葉を借りるならば、こうした行動そのものが国民にとっての「害毒」である。

 大儀なき、ビジョンなき不信任決議案とはいえ、その矢が一度放たれてしまった以上、これに対して、取りうる最善策を考えるのは政権与党の使命である。
 菅総理の「復興に一定の目途が立った段階で、若い世代に引き継ぐ」という宣言は重い。

 復興の道のりは険しい。どれほど有能な政治家がその任に当たったとしても容易ではない。それほど、この国の社会システムは複雑であり、議員内閣制という統治システムそのものが遅行性を持っている。
 与野党問わず、国・地方問わず、批判するのはたやすいし、スピードが足りない、遅い、と批判する地方の首長もいるが、そう批判する自身の政策や、取組のスピードは十分か、と問いたくもなる。

 今、必要なのは不毛な批判ではない。
 恐らくは政治家として、「花道」とはならない、復興に向けた「いばらの道」を歩み、そして、その坂を登りきったところで、身を退くという菅総理の決断と覚悟を、有権者の皆さまには、今少し見守っていただきたいと思う。
 そしてまた、被災地を抱えた東北の暮らす一国民としては、震災復興が果たされるまで、こうした不毛な政局争いは2度と起こるべきではないと思う。
 

 

矜持

2011年06月01日

 「地方議員年金廃止」
 今日、地元新聞紙でも一面に取り上げられていました。
 大変良いことです。
 昭和36年から続いてきたこの年金が、今日ようやく廃止となりました。
 地方議員年金は12年議員をやれば、年200万という年金を生涯にわたって得られるものでした。
 具体的に言えば、廃止直前の議員年金の毎月の掛け金は8万。月8万を12年支払えば、合計約1200万です。これで、毎年200万を仮に20年受け取れば、4000万にもなります。
 議員が掛け金として支払った以上の部分(4000万−1200万)は、地方公共団体が負担しています。
 私は、県議会議員選挙において、この地方議員年金についても議員の既得権益の1つとして、廃止を強く訴えてきました。
 なぜなら、私は、政治家というのは、政治家である限りにおいて、税金から報酬などをもらう権利があると思っているからです。
 政治家でなくなった方に、こうした特権的な形で税金が使われる必要はありません。

 しかし、残念ながら地方議員年金廃止という話が持ち上がったときに、全国の県議会、町村議会は廃止に反対をしました。(市議会は廃止賛成)
 まさに、既得権益にしがみつく地方議員及び議員OBの姿というものがそこに明らかになったわけです。
 結果、地方の反対に遭いながらも、民主党政権は年金廃止を断行しました。

 ただ、問題は残っています。
 議員OBはこれからも引き続き高額な議員年金を受け取れること。
 12年以上在職している現職議員は、受給資格を持ち、いずれ、議員年金を受け取ることができること。
 そして、制度が廃止となったため、当然ですが、今後は現職議員は(私も含めて)負担金を支払わないことになるので、上記の方々への年金は全額自治体が負担することになります。
 その額は、秋田県全体で19億円にもなります。

 後期高齢者となったようなOBの方々の年金にまでとやかく言うつもりはありませんが、受給資格を持っている県・市町村の現職議員の方々は、これまで支払った掛け金分だけを一時金で返してもらい、将来、議員年金は自主的に受け取らないというのはどうでしょうか。そんなアホな、と笑われるでしょうか。
 今のままでは、新たに議員年金受給資格者が誕生しないというだけで、既に受給資格を持っている方々などへの議員年金の支給が終わるまでは約60年かかるというのですから。
 その頃に秋田県の「財布」はどうなっていることか・・・こうしたことまで考えるのが私の世代の責任であるような気もします。

 さて、明日は国会において菅内閣の不信任決議案の採決が行われるとのこと。 
 こうした決議案が出されたこと自体、既に国民の失笑と失望を買っていると私は思いますが、どのような結果になろうと、原発問題をはじめ社会保障や環境問題、地方の衰退などの課題解決に向けて、私たちの世代が、責任を負っていかなければならないと思っています。
 もはやこれは政党間の争いではなく、政治ゲームに明け暮れる古い政治、古い政治家に対する、私たちの世代の闘いなのかもしれません。
 何がどうなろうと、私は愛する秋田のために、おそれず、ひるまず、貫徹するだけです。
 それが地方議員の矜持だろうと思っています。
 

 

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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