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情緒的。

2011年10月02日

 明日は、9月補正予算についての採決が行われます。
 45人の議員が揃う場で、9月補正予算に賛成か反対か、あるいは、何らかの修正案を提出するか、といったことで、起立採決が行われます。

 明日、どういう立場で、補正予算案に賛成するか、反対するか、そのことについては今ここで申し上げることはできないので、明日の採決後、報告させていただきます。
 その前提として、私が一昨日に行った総括質疑のやり取り、私の主張などについて報告をさせていただきます。

 私は、国際教養大学が持っている「剰余金」を使えば、新たに県が税金を投入する必要はない、という立場を取っています。
 23年度当初に、大学は2億7千万の剰余金を持っていました。
 この剰余金は、大学の判断で、いろいろな大学の設備投資や教育研究環境の整備などに使えることになっていて、大学は今年度、非常用発電設備の導入などでそのうち、1億6千万を使うことを予定しています。
 しかし、まだ1億1千万の剰余があります。

 今回、県が、センター設置のために予算計上してきたのは1千万です。

 ごくごく、当たり前の感覚として、「この1千万がなくても、大学の剰余金を使えばいいんじゃないか?」と考えたわけです。

 そうした視点で、この剰余金を使うことを総括質疑の場で提案をしましたが、佐竹知事は「大学に県の意向を反映させるため」という、全く不可思議な理由でこの予算計上を肯定しました。
 県からは、既に大学に対し、毎年10億を超える税金が投入されています。そのうえ、さらに新たな税金を投入しなければ、大学が県の言うことを聞いてくれないのだとすれば、一体なんのための税金、何のための大学でしょうか。
 国際教養大学のオーナーは秋田県庁です。秋田県庁のオーナーは秋田県民です。大学に設置するセンターに、県が注文を付けるためにどうして、新たな税金投入が必要なのでしょう。
  単純に言ってしまえば、大学には貯金があり、県は毎年貯金を取り崩しながらやり繰りをしていて、企業も県民の皆さんも、苦しい経済状況が続いている、こういう中で、さらに大学にお年玉をあげて、なにか、県の言うことを聞かせようとしている、ということです。

 補正予算としては1千万ですが、この後、数年にわたって合計1億円の県費投入が予定されています。
 この1千万を認めてしまえば、この後の9千万の「お年玉」も認めざるをえません。
 こうした佐竹知事の考えは、我々一般人の「コスト意識」とはかけ離れていると思います。
 1億の重さ、税金の重さ、を予算提案者である佐竹知事にはもっとよく考えてほしいと思います。

 また、今回総括質疑に臨むにあたり、私なりに、剰余金の詳しい内訳や、なぜ剰余金が発生するか、大学の財務諸表などを時間をかけてチェックをし、また、県当局にも様々なデータの提供を求めながら分析をしました。
 実は、県当局には総括質疑の事前に、こうしたデータを見ながらいくつか大学の基本データに関する質疑をしますから、とお伝えしておりましたが、質疑が始まると、県当局はほとんどまともに数字を答えることができませんでした。
 大学の剰余金について議論をするというときに、大学の財務状況や、学生数など基本的な数字について、十分に把握されていなかったことは、非常に残念なことです。
 議会の場で答弁する県幹部の方々は、部下の方々が苦労して作成した資料や分析したデータを十分に把握して臨まれるべきであり、それが部下の方々に対する礼儀、管理職のマネジメント能力そのものでもあると思います。その職責の重さを十分に認識して県政運営に当たっていただきたいと切に願います。

 話題は変わりますが、もう1つ、大変残念だったのは、岩手県北部からのがれき受け入れ、について、何人かの議員が疑問を呈された際、佐竹知事が「木材は受け入れるが、がれきは受け入れない、というようなそんな(都合のいいことを言うような)県民性ではない」とおっしゃったことです。

 県民の安全や安心を守ることこそが、知事の第一の仕事のはずです。その知事が、「県民性」などという非科学的な言葉を持ち出して、受け入れに進んでいこうという姿勢には、非常に危うさを感じましたし、県民、住民に対する説明は全く不足しています。

 元県庁職員の私の目から見て、東アジア調査研究センターも、がれきも、焼却灰も、何か最近の県政が論理性や緻密さを欠き、「情緒的」な判断や美辞麗句だけで進んでいるような気がしてなりません。

 折しも、東京都での秋田米のPRについて、「あきたこまち」おにぎりを9000個配布したのに、その包装紙には「コシヒカリ100%」との表示がなされていて、それをそのまま配ったとのこと。
 多額の予算(税金)をかけて、コシヒカリをPRするぐらいなら、いっそ配らずに、責任の所在を明確にしたほうがよかったのではないか、表示部分を隠すシールを貼る暇さえなかったのだろうか、と私は思いますが、秋田の農産物の「安全性PR」は同僚の小原議員が総括質疑で「もっとしっかり、どんどんやってほしい」と訴えた直後だっただけに、なおさら残念です。

 明日の予算の採決、ここに記したような思いを持って、臨みたいと思います。
 県政に緊張感を。それが今の県議会には求められているのではないでしょうか。
 どのような県政課題であっても、安易な妥協、中途半端な議論だけは良くないはず。

 

 

嬉しかったこと。

2011年10月01日

 昨日の総括質疑。
 その内容、やり取りについては少し整理して、明日にでもご報告しようと思います。
 既に今朝の新聞報道では議論の一部が掲載されていましたが、もう少し補足してご報告する必要があると思っています。

 よく、国会の審議などは、その日の夜のニュース番組などで人気キャスターが、ボードや解説を交えながら、問題点を図解したりして私たち国民に説明してくれますが、県議会というのは残念ながらそうしたマスコミの皆さんからの援助(笑)はいただけないため、なかなか「問題点」が伝わりづらい部分があることは事実です。
 その点を私なりの補足しながらご報告いたします。

 さて、その前に、大変個人的なことで恐縮ですが、昨日、一つとても嬉しいことがあったのでこの場でひっそりとご報告させていただきます。

 昨日の総括質疑終了後、ある議員の方が当会派の控室までわざわざお越しくださって、「今日のあなたの総括質疑は良かった。感服した。」と褒めてくださいました。
 私自身としては、とても満足できる内容でなく、控室に戻ってから、しばし落ち込んでいたところの出来事でした。
 所属する会派が違い、立場を異にすることもありますが、この方は、私か県庁職員だったときから、議員としての振る舞いや、県政に対する視点、主張など、大変尊敬していました。
 職員の立場からも、「痛い」ことを言われてもそれが真実であれば、その言葉を認めざるをえません。そういう説得力、視座をその方は持っておられましたし、私自身が議員になってから改めてその方に接していても、やはり尊敬できる方だと感じていました。
 その方にそのように褒めていただけるとはよもや思っておらず、昨日はそのことが何より嬉しかったです。
 どなたでも、会社で上司や先輩、同僚などに褒められたり、評価されたりすることは嬉しいものだと思いますが、私たち議員はそういう組織には属していませんので、なかなかそういう言葉や評価を直接いただくことはありません。
 議員の成績評価も能力評価も通信簿も、本来、県民の皆さんにつけていただくべきものでありますが、その本筋論は今日はちょっと横において、素直に、嬉しかったことを報告させていただきました。

 今回の反省を活かしながら、また次に良い質疑が出来るよう精進します。

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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