本日の本会議。
県職員の給与改定と、知事のボーナスアップに関する条例案が提出されました。
地方公務員については、労使交渉などの権利が制限されているため、人事委員会という組織が知事に対して「勧告」を行います。
この勧告に基づいた形で、今回、県職員の月給は引き下げられ、ボーナスは引き上がる改定が提案されました。
一方では、県は、職員数を毎年減らしてきているので、給与改定と人員削減、そのトータルとして、職員の総人件費は今年も来年も引き続き減少していきます。
現在の秋田の経済情勢を考えれば、県職員の人件費コストを増やすわけにはいきません。
県当局もその点を意識して、人件費は抑制するという範囲の中での給与改定となりました。
しかし。
佐竹知事のボーナスアップは話が違います。
私は納得していません。
今日、私は、佐竹知事のボーナスアップについて、その条例案に反対する討論を行いました。
以下は、今日の私の討論の要旨です。
「調査によれば、秋田の企業の約半分がそもそも冬のボーナスを支給しない、という結果になっている。支給するという企業もその支給額は減少傾向にある。我々秋田の政治家は、こういう秋田の経済実態を正面から見据えて、自らの給料・ボーナスを律していかなくてはいけない。一般職員の給与改定に合わせて便乗値上げするような真似は慎むべきだし、今の秋田に、政治家のボーナスを増やす余裕などどこにもない。
我々政治家は、痛みは最初に県民と分かち合い、成果は最後に分かち合う、そういう姿勢で仕事をしていくべきで、まだ仕事の途中、任期の途中で成果も出ていないうちからボーナスを引き上げるようなマネはおかしい。私たちは生活のためにこの仕事をしているわけではない。もし、自分のボーナスを自分で上げると判断したなら、それを堂々と県民の皆さまに説明したらいいのではないか。これは、金額の多寡の問題ではなく、佐竹知事の政治姿勢の問題だ。再考願いたい。県議会としても、この条例案には反対するよう議員の皆さんの御理解をいただきたい。」
私の討論の後、採決が行われ、結果、
41対3の賛成多数で知事のボーナスアップが決定しました。
県議会議員は45人。議長は採決に加わりませんので、残り44人で採決が行われ、我が民主党会派の3人だけが反対に回りました。
県民の皆さま、今日の結果はよく御記憶いただきたいと思います。
知事は自分のボーナスを自分で上げる条例を出し、県議会議員41人がそれに賛成したことを。
私の常識が県民の皆さまの常識とずれていないことを祈るばかりですが、政治とは何か、こういう地方政治の果てに何があるのか、私は正直、こうしたことが粛々と決まっていく県政というものに怖さを感じましたし、自分たちのことさえ自分たちで律することができない方々が、秋田を変える、とか、国政を変える、とか民主党政権をどうとか、意気揚々と叫んでいることにも疑問を覚えました。
そういうことは、やれることをやってから、にしませんか。