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自分の影。

2012年04月01日

 さて。
 平成24年度、である。

 今日からまた新たな気持ちで走りださなくてはいけない。
 その前に少々、また去年のことを振り返りたい。今だから振り返って当時のことを書ける、という意味で。

 去年の4月1日は選挙戦がスタートする、その初日であった。
 いわゆる「第一声」をどこで上げるか、ということをマスコミの方々からお問い合わせをいただいたことを覚えている。
 ずっと心に決めていたとおり、「県庁前で」とお答えし、実際に4月1日の朝、市役所の花時計前に立って、県庁の建物に向かって第一声を上げた。
 多くの候補者の方々が自らの選挙事務所で支持者の方々を前に「頑張ります、行ってきます、皆さまの応援よろしくお願いします」とマイクを握る中では、やや異例のスタート地点だったように思う。

 その理由は単純明快で、1つは、応援してくださる方々に集まっていただける「事務所」と呼べるような物理的スペースがなかったこと、もう1つは、議員を目指した理由をほとんど誰にも語らずに役所を辞めた、だからこそ、選挙戦初日に自分の中にある想いを、元同僚、先輩、上司の方々に聞いていただきたかった、という想いがあったから、だ。

 選挙のために一等地に大きな事務所を借りられた候補者の方も多かったが、私はぶっちゃけお金がなかった。そのため、秋田市通町にある民主党秋田県連事務局と、寺田学さんの事務所が同居する、その場所に、さらに間借りをするというような、居候的な形で選挙をやらせていただいた。
 選挙が終わって1年経ったというのに、未だにその形は続いており、当選後は晴れて(?)賃料を応分に負担させていただき、私の事務所機能も通町にそのまま置かせていただいている。

 今日も秋田には小雪が舞ったが、去年の4月1日も寒かった記憶がある。
 花時計前で、私は「県庁と県議会は、車の両輪であり、一緒に県政を担っていくべき立場のはず。しかし、今の県議会は県庁におんぶにだっこではないか。県庁とともに県民の暮らしを支えるはずの県議会が、県庁に支えられているのではないか。それでは県庁職員の負担は減らず、県議会の政策能力は高まらない。県民も幸せにならない。県議会改革が必要だ。」というようなことを第一声として演説した。

 後日、元同僚らに話を聞いたところ、私が演説をしていたその時間帯は、県庁内で盛んに年度当初の辞令交付などをしているタイミングであり、窓も閉め切っていたため、誰も私の声は聞こえていなかった、という何とも情けない状態であったのだが、私としては、かなり勇気を振り絞って、古巣に向かって語りかけたという記憶がある。

 それから1年。
 県議会は変われただろうか。
 沼谷純という候補者が、県議会改革を叫び、沼谷純という議員はそれをどこまで実行に移せただろうか。
 県庁から上がってくる資料だけを見て、少しばかり注文をつけて、十分なチェック機能も果たせないまま、県当局の政策能力におんぶしてるようじゃ話にならん!と啖呵を切った自分がこの1年で何をなし得たか、県民の皆さまからどう評価されているのか、そのことは厳しく見つめなくてはいけない。

 4000人の職員を有する県庁という組織と、まさに対等な政策能力を持つというのは、45人の議員では一定の限界があることは認めざるを得ないが、やはり、客観的に見て、まだまだ議会として改善できる部分、向上できる部分があるということは率直に感じる。

 私は自分に怯えている。

 議会改革だ、なれあい議会を変えるのだ、と叫んだ1年前の自分が、今の自分を見て、「おい、おまえ、おまえもなんだかんだ言っても、結局、染まってしまったじゃねーか。ぬるいじゃねーか。」
 そう言われてしまったら、もはや「おしまい」なのである。
 「1年前の自分」という影が常に自分の足元にピタリと張り付いていて、「そんなんじゃ、駄目だぞ。甘いぞ。」と今の私を見ている。
 その感覚をある種の「怯え」というか「緊張感」というかは別として、1年前の自分に笑われるような自分ではいたくない。
 候補者沼谷と、議員沼谷の競争、闘いは2年目も続く。
 今年もますます負けられない。
 気持ちを新たに。

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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