ロンドン五輪。
サッカーは女子に続いて男子も強敵スペインに勝利した。
私自身はサッカー素人だが、多くの人がそうであるように、観戦して大いに盛り上がる。
報道によれば、女子日本代表の宮間キャプテンが、試合前の円陣でチームメイトにこう語りかけたそうだ。
「ここに立てるのは選ばれた18人だけ。大切な思いや大切な人がいて私たちは戦っている。」と。
なんとも心に沁みる言葉である。
さて。
この言葉は、政治にだって当てはまる、はず。
県議会であれば、選ばれた45人がいて、それぞれ熱い想いや、守るべき地域や県民がいて、ある意味で戦っている。
しかし、昨今の政治は、スポーツのように爽やかな後味を残すわけでも、感動を与えるわけでもない。
観客=有権者から、がんばれ!と声援を受けるより、なにやってるんだ、とお叱りを受けることのほうが多いかもしれない。
なぜか。
無論、スポーツと政治は違う。
そこを承知の上で敢えて言えば、今、政治は「戦う相手」を間違っているからではないだろうか。
私たちが戦うべき相手は、「不況」や、「マーケット」や、「赤字財政」や「財源なき社会保障」、そして、それらによって引き起こされる国民・県民の「不安」や「不安定」といったものなのである。
国会を見れば、野党が解散総選挙に追い込もうと「特例公債法案」を成立させないというような手段をちらつかせている。
法案が通らなければ、国は財源調達ができなくなり、予算執行できなくなるし、社会保障も地方交付税も、まさに地方の財政や地域住民の生活に直結する問題ともなる。
仮にも、再び政権を取ろうとする政党が「責任政党」を名乗るならば、国民の生活を人質に取って、解散総選挙に持ち込もうなどとするのは、まさに「戦う相手」と「戦う方法」を履き違えること甚だしい、のである。
そんな卑劣なやり方に我が民主党は全く屈する必要はない。
堂々と出すべき法案を出していったら良い。
誰が国民と地方を苦しめるのか、国民の皆さんはちゃんと見ておられる。
私はそう思う。
なでしこジャパンの感動には及ばないが、野田ジャパンも頑張るべし、踏ん張るべし。