今年度の県民意識調査の結果が公表された。
詳細は県のHPに掲載されているので、興味がある方はご覧をいただきたいと思うが、全体的に、昨年度から今年度にかけて、改善した項目が多いようだ。
産業振興や少子化対策など、昨年度よりも「不十分」や「やや不十分」と答えた方が減り、「普通」と答えた方が増えたという状況だ。
これを「改善」と素直に捉えるか、「無関心」と捉えるか、というところで多少議論の必要がありそうだが、不満や不足を感ずる人が減ったということは、よしとすべきことだろう。
もちろん、これはあくまで前年度との比較であり、各項目を見れば、産業振興も少子化対策も依然として7割近い人が何らかの不満・不足を感じているということには間違いない。
一言で「満足度」を高めると言っても、少子高齢化や景気の低迷といった構造の中では、容易に満足度が高まるわけがなく、今後もこうした意識傾向は続くのではないかと考えられる。
私が常々感じているのは、この県民意識調査がいかほど意味があるものか、県政の政策立案などにいかほど役に立っているか、ということである。
というのも、現在の調査の内容が、それぞれの政策について、「十分」、「不十分」といった5段階評価で選んでもらう、というものであったり、37項目から「進めてほしい政策を5つ選んでくれ」というようなものであったりするからだ。
これらは、漠然としたまさに「意識」を訊くことはできるが、たとえば、少子化対策が不十分だ、と答えた人が7割か6割かで、県の政策立案には影響がない。「やらねばならぬこと」には変わりないからだ。
また、やってほしい政策トップ5に入ったか、入らないかも、これまた県政には大きな影響がない。
なぜなら、100人に訊いて、「雇用対策」を求める人が50人いて、「国際交流の推進」を求める人が1人しかいなかったから、と言って、では、国際交流に関する予算をゼロにする、ということはないからだ。
そういう意味では、この「意識」を問う、という調査手法から、より一歩踏み込んだ手法も取り込んでいくべきではないかと考えている。
たとえば、大阪府では、「各家庭で自由に電力事業者が選べる(契約)ようになったらどうするか」や、「関西国際空港を利用したときにどんな割引があれば良いと思うか」といった、政策ごと・事業ごとに、より具体的な設問や、将来的な仮定も含めた調査を行っている。
政策を立案する側とすれば、ただ「十分かどうか」といった意識を把握するよりも、より具体的に「これをやってほしい」、「こういう割引にしてほしい」と言われたほうが、より政策や事業を組みやすいことは当然だ。
「満足度」という漠然としたものを相手にするよりも、「あれかこれか」を選んでもらう、コストと受益を明確にして県民の皆様に選んでいただけるような、そんな調査手法へ本県でも切り替えていくべきだろう。
折しも、来年度のの県の予算編成は、製造業の不振などを含めた一層の税収減、厳しいやりくりになることが予想されている。
最小の財源で最大の効果を出すためには、よりきめ細かな選択肢を示して、県民の生活実態に即したニーズを探っていく方策を構築すべきだろう。
今日は少々手短に告知を。
今週土曜日、27日(土)に岡田副総理が秋田においでになります。
秋田一区では、寺田学さん、二区では川口博さん、三区では公認候補者となった三井マリ子さんとともに、国政報告会を開催するものです。
岡田克也副総理は、2008年、つまり今から4年ほど前に、野党時代の副代表として秋田入りし、寺田学さんとともに国政報告会を開催して以来の来県となります。
日時は、それぞれ次のとおりとなっています。
10月27日(土)県内3か所
秋田市:16:30〜17:30 秋田ビューホテル
大館市:10:30〜11:30 ホテルクラウンパレス秋北
横手市:14:00〜15:00 あさくら館
現在の民主党の支持率、あるいは、内閣支持率は大変残念な状況であり、私自身忸怩たる思いがありますが、それでもこの3年半という時間の中で、できたこと、できなかったこと、を国民の皆様に可能な限りお伝えしていく義務があると考えています。
もちろん、そのことをお伝えした上で、来たるべき総選挙においては、もう一度、民主党にチャンスと時間を与えていただきたい、というのが私自身の率直な想いではありますが、そのような結果にならないとしても、有権者の皆様には、様々な情報の中から、熟慮を上でのご判断をいただきたいと切に願っています。
その意味で、今回の国政報告会は、直接、民主党として有権者の皆様にメッセージを届けることのできる大変貴重な機会だと考えていますし、それぞれの議員、候補者が、まさに「自分自身」を剥き出しで語る機会だろうとも思います。
是非、一人でも多くの方に足を運んでいただき、直接、それぞれの議員、候補者を「品定め」していただければ、と思います。
民主党を支持してくださる方も、そうでない方も、どちらであってもよいですし、批判でももちろん結構です。
政治家にとって、政治にとって、最も忌避すべきものは「関心を持っていただけない」ことであり、賛否いかなる立場であっても、「関心を向けてもらえる」ということに勝るものはありません。
皆様のご来訪を心からお待ちしております。
なお、事前のお申し込みいただければ、席のほうを事前にご用意させていただきますが、事前申し込みなしで、当日ふらりと来ていただいてもご入場いただけます。
事前申し込み:民主党秋田県総支部連合会 018−883−1110
現在の国政、誠に醜い。
一国民として痛切にそう思う。
テレビをつければ、国民は、言った言わないの幼稚な論争を否応なく見せつけられるわけで、右を観ても左を観てもおもしろくもないようなニュースばかり。
たまには胸のすくような想いがしたいと、維新だの石原だのと、期待を込めて見つめてみても、漠然とした夢物語は語るけれど、さて、私たちの明日は、私たちの医療や介護や年金は、足元のことはさっぱり見えてこない。
民主党よ、野党の座に転落することなぞ、微塵も恐れる必要はない。
また出直せばよいのだ。
そのぐらいの覚悟と強さがなくては、どのみち民主党はどこかで瓦解する。
選挙制度の根幹に関わる一票の格差是正をはじめ、決めることを決めたなら速やかに信を問えばよい。
自民党、公明党よ、政権復帰が見えてきた、さぞかし意気軒昂だろう。
決めることを決めたら信を問うと一国の総理が堂々と言っているのに、いつ解散するか明確にしなければ、審議に一切応じないという理屈を通し続けるなら、その間の議員歳費は全部返すがよい。
そんな駄々をこねて仮に政権復帰を達しようと、そんな政権もまた早晩行き詰る。
国会が止まっている間に、我が秋田県では、粛々と知事選をはじめとした首長選挙が近づく。
秋田市においては、県議補選も同時にあるかもしれない。
来夏には参議院選挙もある。
秋田県を見渡せば、新しい知事になっても県民の皆さんの給料は上がらない、少子化は止まらない、こういう中で、「あんべいいな」と言われながら、県民の皆さんは今日を耐え、明日に向かって生きている。
国民が求めているのは、修飾語ではなくアンサー、答えだ。動詞だ。
地方議員として、政党抜きに怒りをもって言いたい。
国民の代表として、国民のために、政治を動かせ。