この仕事になってから日付や曜日の感覚がかなり薄くなったし、盆正月などもあまり関係なくなった。
今回も、大晦日と元旦の二日ぐらいは休めるかな、という程度だ。
とは言いつつも、年末らしく今年1年を振り返ってみようと思う。
よく、今年1年を一文字で表すと、というようなことをテレビなどで見かけるが、私は「選」としたい。
今年は世界的に見ても、各国のリーダーを選ぶ選挙などが多数重なった珍しい年であった。
アメリカ、ロシア、中国、フランス、韓国、そして日本など、世界を牽引する主要国において、国民の選択が示され、再選した者、新たなリーダーとなった者、再び登板することになった者など様々であった。
政治の世界から離れて見渡しても、ロンドンオリンピックでの「選ばれし」方々の活躍、ノーベル賞に「選ばれた」山中教授の真摯な姿勢など、印象深いことが多々あった。
私自身のことを振り返っても、この1年は本当に悩ましいことが多い1年であった。
春先から、強弱の差こそあれ「解散風」が吹き続ける中で、いろいろな取捨選択を迫られたし、県議会においても、国政における政党間の政策対立の構図が県議会にも持ち込まれた結果、賛否を鮮明にし、時に他会派と激しい論戦を繰り広げることにもなった。
全体として、こうした「選挙」や「選択」ということの厳しさ、難しさを感じ続けた1年ではあったが、その一方で、人間的に、あるいは議員として、ずいぶん鍛えられたようにも思う。
議会においては、一般質問、総括審査、本会議場での討論など、様々な場があるが、議員1年目の昨年よりも今年のほうが、悩み苦しんだ分、逆にクオリティは多少なりとも上がったのではないかと勝手に思っている。
議会の外においても、単に議員としてではなく、一人の人間として貴重な出会いを昨年以上にいただいた。
とはいえ、反省すべき点も多々あった。
一言で言えば、「人間的に赤字」だったと痛感している。
私は、議員として、人間として、研鑽を積んで蓄積をし、その身の内に溜め込んで熟成させたものから生み出される「政策」や「想い」こそが本物だと思っている。
その点において、今年は研鑽や蓄積よりも、放出するほうにかなりのエネルギーと時間を使うことになってしまい、人間的出入りでいけば、マイナス、つまり「赤字」であったなあ、と振り返って反省している。
来年こそは、人間的な黒字にしたいし、為すべきこと、為すと決めたことにしっかりと手をかけていきたいと思う。
今年も残り2日。
今年最後に為すべきこと、はやはりいつの時代も変わらぬ「大掃除」だろうか。