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悪循環を断ち切る。

2014年01月30日

   「好循環実現国会」が始まっている。

   私なりに解釈すれば、金融緩和による円安、赤字国債による公共事業などによって企業を潤わせ、その潤いが雇用や所得という形で家計に反映され、それが消費に繋がることで、企業収益に還元されるという循環を指しているのかと思っている。

   一見、正しく聞こえるが、今日、公表された総務省の統計によると、2013年の本県の人口移動、つまり、転出と転入の差引は、4595人のマイナス、転出超過であった。昨年は、3574人のマイナスであったから、人口流出が拡大していると言える。 一方で、東京などの首都圏は、9万人の転入超過。昨年は約6万人であったから、こちらは逆に大幅に人口流入が進んでいることになる。

 総務省はその原因を「景気回復が進み、企業が多く集まる東京圏に人口が集中する傾向が強まった」と分析しているようだ。

   好循環の実態がここにある。バブル景気のころも、東京は景気回復、消費拡大という「好循環」の中にあったが、秋田はそのとき、むしろ人口流出は加速した。

   結果、秋田では人口流出の加速が地域の市場や需要を縮小させ、そのために企業の収益が上がらず、雇用や所得に繋がらず、結果、さらに人口流出が加速するという悪循環が続いている。大都市や大企業が豊かになれば、いずれ地方が豊かになるという経済成長モデルそのものが誤りであることは歴史が示している。

   大都市や大企業を介さずに、地方や中小企業をダイレクトにテコ入れする政策や制度が必要だ。法人減税をやるならば、地方の企業にのみ適用する減税措置をやるべきだし、特区ならば、大都市ではなく、人口減少にあえぐ地方にこそ導入すべきだ。本県選出の与党議員には、アベノミクス一辺倒ではなく地方の悪循環を断ち切るための政策を真剣に考えていただきたいものだ。

雪下ろし。

2014年01月27日

   県南を中心とした大雪。昨年より雪下ろし中の事故で死亡する方が多い。

   とは言え、怪我などを含めた事故件数全体は、現在のところ昨年より少ないのだから、今年は昨年に比べ、事故件数における死亡割合が高いということになる。

   個々のケースはつぶさに分からないが、たまたま打ち所が悪かったということなのか、落ちたところが悪かった、とか、「たまたま」で済ませて良いものか、という気にもなる。

   毎月の県当局との県政協議会において、私から県当局に申し上げたことは、「中長期的な取組を」ということだ。

   県や各市町村では、除雪ボランティアを募って、単身高齢世帯などの除雪援助を行っているが、彼らは屋根の雪下ろしまでは行わない。シルバー人材センターに有償で依頼したとしても、これもまた屋根の雪下ろしは行わない。

   専門業者に依頼しようにも、人手が足りず各家庭が支払う人夫賃は値上がりする一方だし、お願いしてもなかなか来ないという状況だ。

   こうした状況を、「今年は大雪だから」の一言では済ませられない。

   高齢化と人口減少によって、中長期的に見れば、雪下ろしが困難な世帯は増えていくだろう。命綱やヘルメットを着用するとか、しないにかかわらず、だ。

   県や市町村においては、各家庭における事故防止のための普及啓発や安全管理の徹底といったことだけではなく、地域の自治組織における相互扶助を維持していくための財政支援や、克雪住宅の普及やリフォームへの助成、屋根の雪下ろしができる有償人員の確保・育成など、中長期的な視点での取組が必要であろう。

   

 

都知事選。

2014年01月16日

   知名度や人気がモノをいう東京都知事選挙。顔触れが決まったようだ。

   一言で言えば、新鮮味のない、世代交代とは無縁どころかむしろ逆行さえしている面々だ。秋田ではあるまいし、日本の人財や頭脳が集う首都で、「我こそは」と名乗りを上げる現役世代、有力なリーダーが1人もいなかったことに正直失望している。日本の首都でさえ人材不足ということか。背筋が寒くなる。

   しかし、その中で唯一の救いは、原発政策が再び問われようとしていることだ。

   自民党政権に戻り、原発は廃止から存続、そして推進へとこの一年で見事にギアチェンジされたが、果たして国民のどの程度がそのことの重さと将来世代への責任を胸に刻み込んで、納得をしたものか甚だ疑問であると言わざるを得ない。

   そうした中で、ヒト、モノ、カネ、食料、エネルギー、あらゆるものの大消費地である東京において、原発が問われることの意味は大きいと私は思っている。

   いくら秋田が、あんべいいな、とか、「高質な田舎を目指す」などと言ってみてもこれが知事の単なる独りよがりになっては目も当てられないわけで、価値観やライフスタイルの転換、まさに「知足」の心を日本人全体が取り戻してこそ、秋田に光も当たるというものであろう。

   飲み込み、吸い込み、ひたすらに消費を続ける東京の繁栄が、地方の疲弊と衰退の上に出来上がった楼閣ならば、原発こそはその楼閣の危うさを象徴するものだ。東京都民が原発との訣別を選ぶことが、都市と地方の歪んだ関係をただす最初の一歩になる、そんな微かな期待だけは抱いて都知事選の行方、都民の選択を見守りたい。単なる人気投票、批判合戦だけには終わらせてくれるな。原発推進を唱える政党が支持する候補者に一票を投じる方は、自分の家の隣に原発を作るつもりで投じてもらいたい。

   

   

   

 

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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