6月議会が開会した。
課題山積の議会と言って良いだろう。なかいちの商業施設については、経営体制が新たになり、流行りのタニタ食堂が入ったことで表面上落ち着いたように見えるが、問題の本質は変わらず、県もだんまりを決め込んだままだ。
大型製材工場も経営がうまくいかず、現職の県会議員がトップに就任するというのは尋常ではないが、これまた県は民間企業のこと、と突き放しているようだ。
内陸線の社長交代、ソウル便の運休、県が主導して誘致したコールセンターの離職や給与未払いの問題など、徹底的に議論し、方向性を決めていかなくてはならない課題がこれほど並んだ議会も珍しいのではないか。
そうした中で、私が非常に気になっているのは、なかいちであれ、製材工場であれ、企業誘致であれ、ゴーサインを出し、華々しくスタートをした、その当初は、佐竹知事はこれらを自らの決断と責任と、そして成果であると胸を張っていたのに、これらがうまくいかなくなると、途端に、秋田市や民間企業の陰に「お隠れ」になり、それらに対して、傍観者のような、評論家のような論舌を繰り返すだけで、著しく当事者意識が低いことだ。佐竹知事は、任期一期目の自身の成果を「なかいちや製材工場など、積み残しとなっていた課題に決着をつけたこと」と語っておられたと記憶しているが、決着をつけただけであとは知りません、というわけにはいかないだろう。そして、そのトップの意識がどうも組織全体に広がってはいまいか、ということも懸念するのである。
県当局も議会側も責任や課題から逃げることなく、互いに正面から向き合う6月議会にしなくてはならない。私も厳しい姿勢で臨みたい。