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6月議会閉会。

2014年07月08日

 本日、6月議会が閉会しました。

 最終日の本会議、民主・社民・共産党の3会派の共同提案によって、このたびの集団的自衛権を巡る閣議決定に対して、その撤回を求める意見書案を提出しました。

 3つの会派の代表がそれぞれ討論に立ち、また、閣議決定に賛成の立場から公明党の議員が討論に立ちました。

 その様子はニュースにも取り上げられましたので、ご覧いただければ幸いです。
  (NHKニュース → http://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/6015483291.html)  

 ただ、非常に憤りを感じたのは、今回の閣議決定を主導した巨大与党の自民党からは、ただの一人も討論に立たなかったことです。巨大与党として今回の閣議決定を強引に進め、秋田県議会においても26人という圧倒的多数を占めている自民党が、国民の過半数が反対している今回の閣議決定に対して、何一つ議会の場で説明責任を果たそうとしなかったことは、残念という感情を超えて、憤りすら覚えます。巨大与党の驕り、ここに極まれりと感じます。

 もし、お時間が許す方は、私の昨日の討論原稿の全文を以下に記しますので、ご覧いただければ幸いです。政治家として、私自身の率直な想いを本会議の場で述べさせていただいたものです。

 

(以下全文)

  意見書案第3号「集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更に反対する意見書」について賛成の立場から討論を行います。

 

 まずもって、本日、この本会議の場においてまさに我が国のあり方の根本となる集団的自衛権、そして憲法の問題について討論を行う機会を得たことを心から嬉しく思います。

 報道各社の世論調査でも明らかなとおり、国民の過半数がこのたびの閣議決定に反対している中、県議会においても県民の皆さまに対して、この重大な問題についてご理解いただくため、論戦を闘わせることは大変意味のあることであり、その点で申し上げれば、閣議決定を主導した自民党から、賛否の討論がないことは大変残念であります。

 さて、当然のことながら、国家というものは常に国際関係の中で、様々な問題や状況の変化に対応していかなくてはならず、また、国内においても時代とともに国民の意識や社会構造が変化するものである以上、国家の根幹を為す憲法についても、国民の合意によって、必要に応じて改正・改憲されていくことは自然なことでありますし、そのことを憲法自体が改憲手続きという形で想定しているところであります。

 同時に、我が国の領土・領海、そして国民の生命・財産を守るという目的を達するための外交・防衛のあり方というものも、未来に向かって国民的議論があって然るべきとも考えます。

 しかし、憲法改正にせよ、集団的自衛権の行使にせよ、主権者たる国民の合意という関門を通らずして、いかなる変更もできないことは、法治国家として自明のことであります。

 このたびの閣議決定は、この法治国家の原理を無視し、戦後約70年、60万時間にわたって、国民が営々と積み上げてきたものを、たった11回の自民・公明両党の協議、わずか13時間の密室協議によって、国民の声を聴くことも、国民に信を問うこともなく、いとも簡単に踏みにじったものであります。

これはまさに、戦後の日本が、国民的合意によって封印し続けてきた集団的自衛権というパンドラの箱を、鍵を使って開けるどころか、ハンマーで叩いて鍵を壊し無理矢理こじ空けるような暴挙であり、日本の歴史に大きな汚点を残す、極めて罪深いものであります。

安倍内閣そして巨大与党の驕りここに極まれり、であります。

先程、公明党の田口議員は、「憲法解釈には幅がある」とおっしゃいましたが、このたびの閣議決定は憲法解釈の幅を逸脱しており、国民への背信行為であり、安倍内閣は、憲法尊重擁護義務を定めた憲法99条に違反した、違憲内閣であると言わざるを得ません。

自民党は、昨年の参議院選挙において圧倒的な勝利を収めましたが、このときの政策集には「集団的自衛権を含む自衛権を明確化し、国家安全保障基本法を制定する」と書かれております。

私は、このとき国民が選んだのは景気回復への期待感、アベノミクスの経済政策であり、必ずしも集団的自衛権を選んだものではないと思っておりますが、もし、政府自民党がこのことも含めて国民の信任を得たと考えているならば、堂々と憲法改正を国民に問うべきではないでしょうか。

 国際情勢を考えたとき、時間的猶予がないから、あるいは、急がねばならないから、時間のかかる憲法改正ではなく解釈変更を選んだとするならば、これもまた言語道断であり、急いでいるからと言って渡ってもよい赤信号などあるはずもありません。

 また、日本は改憲手続きのハードルが高いという誤った主張される方々もおりますが、アメリカ、カナダ、ドイツ、ロシアなどの先進国ではいずれも連邦議会の3分の2以上の承認を得ることが必要となっており、我が国のハードルが高いという指摘はそもそも的外れであり、今回の閣議決定を正当化するいかなる理由もならないのであります。

 ギリシャ神話において、パンドラの箱にはたった1つ、「希望」が残ったと言われています。

 私の最後の希望は、安倍内閣が国民の前にこの暴挙を真摯に謝罪をし、閣議決定を自ら撤回することでありますが、それが叶わぬ願いだとすれば、せめて、この閣議決定に基づく自衛隊法その他の関係法令の改正に対して、今後、国民・県民の皆様が大きな大きな「NO」を突きつけていただき、主権者たる国民の手に憲法を取り戻すことであります。

 今を生きる幼い子どもたちが、将来「あのとき、大人たちは何をしていたのか」「なぜ、声をあげてくれなかったのか」そうつぶやきながら地球の裏側の戦闘地域に赴くようなことだけは断じて避けたい、未来への責任を担う責任世代の代表として、そのことを心から願い、私の賛成討論といたします。 

 
 
 
 
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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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