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遅ればせながら総括審査について。

2012年10月05日

 9月議会が閉会しましたが、今回の私の総括審査が県議会のHPにアップされましたので、もしお時間があれば、ご視聴いただければ幸いです。(視聴はこちらから。「10月1日」の欄からご覧ください)

 翌日の地元新聞紙等にも取り上げていただきましたが、話題になっているイオンの外旭川地区への出店についての、県あるいは佐竹知事の考えや、秋田港の利用促進に向けた方針など、いくつかかみ合った議論ができたテーマもありましたが、肝心の雇用対策や給与カットに関しては、全くと言っていいほど、かみ合いませんでした。
 見事にかみ合っていないので、むしろ、佐竹知事と私のやり取り、質疑、どちらをどう評価するか、是非、県民の皆さまお一人おひとりからご判断いただければ、と思います。

 要点として、私は今回の雇用対策・給与カットにいくつかの問題点を指摘させていただきました。

 1つは、隣県である山形県と比べても、雇用対策にスピード感がなく、政策の優先順位付けが間違っているということ。具体的には、佐竹知事就任時点は現時点よりさらに雇用環境が悪く、景気の「底」とも言える状態であったにもかかわらず、県独自の離職者対策などを行わず、国の基金事業のみに頼り、その間、未来づくり交付金や医療費助成など、他の分野での大規模な財政投資を実施し、結局、離職者対策や雇用対策が任期切れ間際の、最後の最後に出てきたことです。

 もう1つは、こうした雇用対策や産業振興は、佐竹知事自身が選挙公約において「一丁目一番地」として掲げたものであり、そうであるならば、それに必要な財源などは、県政運営の中で、しっかりと見通しを立てて確保すべきものであるにもかかわらず、今の段階になって、職員の給与カットという暫定財源を充てて、対策を実施しようとしていること。
 これはつまり、産業振興をやるといって当選した佐竹知事が、それがうまくいかなくなって、財源のやり繰りにも失敗し、最後に部下の財布に手を突っ込むというやり方であり、非常に安易な手法であり、組織のリーダーとしては恥ずべきことであることだということです。

 ちなみに、山形県では、同じく一期目の吉村知事が県政運営に当たっていますが、職員の給与(本俸)カットは行わずに、県単独事業を実施するための基金、40億を用意しました。
 職員の給与カットを行わないと39億捻出できない秋田県とは正反対です。

 最後の3つめは、今回の雇用対策が、離職者対策として「企業が離職者を雇用してくれたら200万円」といった助成金などを中心としているが、肝心の「企業が雇用できるために企業利益・売上を伸ばす」ということに対する取り組みが薄いこと。
 県庁全体での、消費や需要を刺激する取り組みが弱いと私は考えています。
 この点については、明日改めて事例を出して書きたいと思います。

 これらについて、総括審査で佐竹知事に私の意見をぶつけましたが、佐竹知事は私の考えとは違うお考えのようでした。

 とはいえ、これからも、かみ合わないこと、平行線に終わることを恐れたり憶したりせずに、やっていきたいと思います。
 それをやるために議員になったわけですから。

一番悩んだ。

2012年10月02日

 昨日、総括審査をやらせていただきました。
質疑の内容については、既に今日の地元新聞紙でも幾つか取り上げていただきましが、この場でも改めてしっかりとご報告させていただこうと思います。

 が、その前に。

 どうにも理解できない、というか、それはないだろう、と感じたことがあったので、私の感情がまだ「生」のうちにそちらのほうから書かせていただこうと思います。

 それは、今回のクマ牧場、クマの受け入れ問題について、佐竹知事が、「知事になって一番悩んだ問題」と述べたこと。

 どれだけ悩んだか解らないが、3年半知事をやってこられて、これだけ課題の山積する秋田県政の中で、「クマ」が一番の悩み、とはいかにも猫好き、動物好きを自認する佐竹知事らしいとは思うが、私はその感覚を是としない。

 東日本大震災、がれきの受け入れなど、県民の生命や安全の根幹にかかわる問題が多々あったし、がれき受け入れに関して言えば、データ的に安全性が確認されたものでも、県民の皆様は大変大きな不安を抱きながら、「復興支援」ということでご理解をいただいたものだし、そこは私自身の政治に身を置く者として、受け入れの是非は心底悩んだ。

 また、佐竹知事が3年半前に就任したときには、リーマンショック直後、その際には秋田の景気・雇用はどん底状態であったし、ハローワークには3万人近い人が仕事を探して並んでおられた。
こういうときに、県は言わば国の雇用対策に寄りかかるばかりで、独自の離職者対策などを行ってこなかった。
TDKの再編や協力企業との契約解除といった問題が明るみになり、実際に離職者が出ているにも関わらず、未だ、県の離職者対策はスタートしていない。
こういう県民の「雇用」や「生活」の安定にこそ、「一番心を砕き、頭を悩ませる」べきではなかったか。

 クマを救うことで全世界から称賛される、とか、秋田あるいは北秋田の名前が世界にとどろく、といった、およそ行政のトップとは思えない、荒唐無稽な、「空想の科学」を駆使したお話はされるが、一体、27頭のクマを阿仁のクマ牧場に移送し、施設を改修し、飼育し、そこで動物愛護イベントなどを定期的に開催していくための経費たるや、いかほどになるのか、そういった当たり前の積算さえもないままに、「一番悩んだ」などというのは、笑止千万という感じさえする。

 人よりもクマ、県民の暮らしよりクマの愛護。

 そう聞こえてならない総括審査での質疑であった。

 

  

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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