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政務調査費

2011年07月25日

 ローカルマニフェスト推進地方議員連盟という組織がある。

 今では一般的になった「マニフェスト」であるが、このマニフェストによる選挙を推進してきた北川元三重県知事によって、作られた地方議員の組織である。
 この議員連盟のサミットが今度の日曜日から開催される。
 私自身、初参加となるのだが、全国から改革的、先進的な地方議員が集まり、改革案や先進事例を発表し、刺激をし合うという意味で、今からその参加を楽しみしている。
 内容については、後日、改めてこの場で報告することにしたい。

 私たち民主党会派も、先の選挙において、「マニフェスト」を作るかどうか、あるいはその言葉を使うかどうか、といったことについてかなり深く悩んだ。
 結果、マニフェストという言葉そのものは使わず、「行動指針」という言葉にとどめ、それを作成し、県民の皆さまに様々な形で配布させていただいた。
 マニフェストという言葉を使わなかった理由は、国政選挙や首長選挙と違い、私たち地方議員の選挙は、どのような結果となっても、誰も「執行者」とはなりえないからだ。
 国政選挙や首長選挙は、勝利した者が、予算を編成し、人事を行い、役所を動かして、政策を遂行する。
 その点で、まさに「勝利したら、○○をやります」と、言い切れる。
 地方議員の場合は、自らの責任と権限で「やります」と言えることがなかなかない。

 しかし、一方では、選挙に当たって、自分たちが何をやろうとしているのか、やりたいと考えているのか、は有権者の皆さまに説明していかなければならない。
 つまり、「やること」は言いきれなくても、「やりたい」ことは言える。
 地方議員のマニフェスト、というのはそういう位置付けになるのかもしれない。

 民主党会派は、その「行動指針」の柱として、議会改革と雇用・産業振興の2つを掲げたが、議会改革については、議員報酬の件と併せて、政務調査費についても「抜本的に見直す」という目標を掲げた。

 何が問題か、どこを見直すべきか、私自身当選して、この政務調査費を支給され、管理、執行するようになって初めて解ったこともある。その点については、この場で随時述べていきたい。
 ただ、自分の自宅を事務所として使う、あるいは、自己所有の物件を事務所として使う、こうしたことは、たとえば、法律論として「別人格だから」といった理屈があるとしても、一般論として、「オーナー(自分)に、使用人(自分)が賃料を払う」わけだから、納得されるはずがない。
 さらに言えば、マニュアルを決めても、毎年様々な問題が出てきて、毎年、返還といった事態が起きている。マスコミに毎年指摘され、指摘されたから直す、決めた人がそれを破る、というような繰り返しでは、いつまでたっても、県民の皆様の「議会不信」はなくならないばかりか、「議会不要」にまで飛び火してしまうのではないかと私は大変懸念している。

 県政をチェックする立場にある議会が、自らの政務調査費のチェックはマスコミにお任せ、では「議会」の名が泣く。
 マスコミに指摘されたから、その部分だけマニュアルを見直しましょう、といった「対症療法」ではなく、もっと根っこから議論をして、こうした毎年毎年の繰り返しがないように最大限の「予防」を取るということが必要だと考えている。

 なお、民主党会派では、当選直後から、3人で話し合いを行い、「自宅兼事務所」の場合であっても、その光熱費等も含めて、一切、「事務所の維持経費」は政務調査費からは支出しない、ということにしている。
 私自身は、自宅と事務所は別の場所にあるが、この事務所は「私自身の民主党員としての政党活動」を行う場所としても兼ねているため、この事務所の賃料等は、私が支払うべき賃料等のうち、半分を政務調査費で支出し、残り半分は自費で支出している。
 御報告させていただきます。

 

視察。

2011年07月24日

 視察。
 よく使われる言葉ですが、これが、役所や議会で使われると、急に「なにやらインチキくさい」感じが漂ってくるのではないでしょうか。
 結局それって、「税金使って旅行行くんだろ」というような。
 そういう厳しい目線が一般的である、という前提に立って、我々議員は、「視察」の目的や内容、得たものなどを、出来る限り県民の皆さまに説明をしていく必要があります。
 先週は、北秋田市、大館市、鹿角市といった県北部を中心とした産業労働委員会の視察に行ってきました。

 その前に。
 視察の内容を説明する人はいますが、そもそもこの、「議員さんの視察」というのが何のために、どういうふうに行われているか、まで説明する人はなかなかいないのではないでしょうか。
 そこを皆さまにご説明するのが、私の仕事、という気もしますので、まずはその「そもそも」や「必要性」について、ここに簡単に書きます。

 委員会としての視察は、各議員に県から旅費・宿泊費が支給されます。
 また、慣例として、毎年、県内を2回、県外を1回、委員会としての視察を行うことになっています。
 県議会には、6つの常任委員会があり、この6委員会がそれぞれ、3回ずつ、合計18回の視察が県議会では毎年行われていることになります。
 この18回の視察に要する旅費等の費用は、県議会事務局が毎年予算を確保しています。
 視察の目的は、それぞれの委員会が所管する業務・分野について、現地に行き、関係者と意見交換などを行い、県の予算や政策を、現場の目線からチェックをする、確認するということです。
 このほかに、最近問題となっている「政務調査費」が議員個人に支給されており、議員は、この政務調査費から旅費を出して、様々な場所に行き、調査や聞き取りを行うことができます。

 私が議員になる前から不思議であったのは、この政務調査費があるのだから、別途、県から旅費をもらって、委員会の視察を行う必要はないのではないか、ということでした。
 しかし、これについては、議員になってみて解ったのですが、委員会として視察に行くから、得られる情報がある、逆に言うと、県議会の公務として行くから見せてもらえる場所や、話してもらえることがあるのだな、と感じました。
 たとえば、今回の産業労働委員会の視察では、小坂製錬や十和田ソーラーといった企業を訪問し、生産ラインや商品を見せてもらいながら、経営や販路の話なども伺ってきました。
 こうした企業には、当然、社外秘の情報なども多いわけですが、これを、沼谷純個人で視察に行こうと思っても、議員一人、個人のために会社がいちいち対応などはしていられません。
 そうした意味で、委員会として視察に行くことそのものは意味があることだ、と私は今判断しています。

 次の疑問として、仮に委員会として視察に行くとしても、その経費はそれぞれの政務調査費から出せばいいのではないか、とお思いになる方も多いのではないでしょうか。
 これについては、確かに、私もそう思う部分があります。
 曖昧な表現になってしまうのは、私自身、まだ政務調査費について、確信的な結論を得ていないからです。こういう自分の中の曖昧さも隠さず正直にお伝えしていきたいとは思っていますが、この点については少々お時間をいただきたいと思います。
 議会として行う公務(視察)と、議員個人が自分の一般質問や政策立案のために行う政務(視察)。
 一応はこういう切り分けになっているわけですが、どちらも元は税金・・・・
 もう少し考えてみます。

 さて。
 「視察」についての私なりの情報公開は今日はここでいったん終わらせていただき、最後に今回の視察の内容などについて書きます。
 小坂精練では、リサイクルの流れについて学びました。
 国内・海外から、廃基盤や携帯電話、車の部品などを買い取り、それを粉々にし、溶かして、金や銀などを取りだし、「のべ棒」にし、それを売るというものです。
 つまり「原材料」としての廃基盤などの仕入れ価格と、「製品」としてののべ棒の販売価格の差が、「売上」ということになります。
 また、、十和田ソーラーは、昨年度設立された会社で、ソーラーパネルの製造や、パネルと蓄電池を組み合わせた「独立電源システム」の販売を行っています。ソーラーパネルの製造ができる県内唯一といってもいい会社ですが、全国的に見れば、後発メーカーということになるので、オリジナル性を高めてニッチの部分を狙っていきたいということでした。
 私からは、こうした分野・工場で必要とされる人材や、そのための雇用訓練といったことについて質疑をさせていただきました。
 最後に、グリーンフィル小坂。これは、例の焼却灰が埋め立てられている廃棄物最終処分場です。
 これも現地を見せていただき、セシウムが検出された焼却灰が埋め立てられた場所などを確認してきました。
 一般廃棄物や産業廃棄物を受け入れ、埋め立て、その料金を徴収することで、利益を上げるというのが基本的な流れになるわけですが、この料金がいくらぐらいになるか、という私の質問には「経営上の問題なので差し控えさせてもらいたい」という説明が会社側からありました。
 一企業として、というふうに考えれば、当然、料金設定は企業秘密ということになるのでしょうが、今のこうした原発問題に揺れている日本列島、そして我が秋田県という意味から言えば、県民の皆さまが大変不安に感じていることもまた事実です。
 どこからどういうものを受け入れ、そのためのコストやリスクはどうか、あるいは雇用面での地域への貢献、税収面での貢献といった基本的なことは、何らかの形で、出来る範囲で今後公開していってもらえることを期待しています。

 県でも灰や牛、汚泥などの問題に対応するため「放射線対策チーム」が設置されました。
 「対応」の中には、県民の皆さまへの「情報公開」も含まれていることを念頭に置きながら、進めていっていただきたいと思います。

疑ってみること。

2011年07月23日

 いろいろ報告すべきことが溜まっているのですが、順不同、かつ、前段を飛ばして報告してまいります。
 数日前にさかのぼることをお許しください。

 仙台での、民主党地方議員研修会。
 いくつか、テーマを設けて、ディスカッションが行われました。
  「エネルギー政策の転換」
 最近、このエネルギー問題について、報道されない日はないぐらい、若干、食傷気味な話題かもしれませんが、そうはいっても、今この話をしないでいつする、というタイミングでもありますので、懲りずに書きます。
 東北大学大学院の長谷川教授をお迎えして、議論が行われました。
 原子力か、火力か、自然エネルギーか、といった「選択的」な議論がよくありますが、今の日本のそれぞれの電源の発電量と、その稼働率について、次のような数字が示されました。

 原子力 発電量 3000億kwh 稼働率 70%
 火力  発電量 5800億kwh 稼働率 45%
 つまり、火力発電のほうが発電量は多いが、その発電能力の半分しか使っておらず、原子力は7割使っているという意味になります。
 東北電力管内に限れば、原子力の稼働率はほぼ同じですが、火力はわずか17%、そして、再生可能エネルギーが44%となっています。
 長谷川教授が示されたこの数字が正しいとすれば、少なくとも東北電力管内では、火力の稼働率を6割弱に引き上げるだけで、原子力の発電量を補える計算になります。
 菅総理大臣が民間大手企業などの自家発電設備、「埋蔵電力」の把握を指示したようですが、火力発電の稼働率を上げることも、今後検討されるべきでしょう。

 また、今、節電についても、長谷川教授は、「日本全体で5%節電すると原子力7基分の電力が不要」と示しました。
 節電と、火力発電の稼働率向上で、「原子力なき日本」が数字上は達成される見込みになります。

 さて。
 このことについて、東北の地方議員が集まり、議論が行われました。
 同じ原発を抱えていても、避難所生活を余儀なくされた福島の議員は、「脱原発」すべきと訴えましたが、青森の県議会議員は、「原発立地地域の雇用や、自治体の財政的な問題、地元のこれまでの原発推進の取組などはどうするか」といった慎重な意見を述べていました。

 結局、この議論の中では、原発をどうすべきか、あるいは、その代替エネルギーをどうするか、ということについて統一的な結論を得ることはできませんでした。
 この東北でさえ、民主党地方議員の集まりの中でさえ、「脱原発」という方針を合意できないほど、「原発」は難しさを抱えているということなのでしょうか。 

 しかし、1つハッキリしているのは、原発は、単に「原発立地地域」と、「電力消費地である首都圏」などとの相対の関係ではないということです。
 福島で作られた電気が、関東の暮らしを支え、その見返りとして、国からは莫大な電源立地交付金が福島に払われている、といった関係で続いてきたこの原発推進政策が、ひとたび、こうした事故があれば、牛であれ、灰であれ、日本全土に原発の被害が及ぶということが明らかになったわけです。
 原発立地地域に暮らす人だけが、原発リスクを背負っているわけではなく、複雑な生産や廃棄のシステムの中で、日本人全体がそのリスクを背負っているわけです。
 このことを考えたとき、本当に原発をどうするのか、ということについて、節電という国民のライフスタイルの転換も含めて、かなり大きな国民的な判断を得なければならないだろうと、改めて思っています。

 また、自民党に対する個人献金額の72・5%が東京電力など電力9社の当時の役員・OBらによるものであった、といった事実も最近明らかになりました。
 その意味では、原発をどうするか、ということは、まさに国民的な大問題であり、かつ、政治的な問題でもあります。
 原発がないと困る、原発がないと日本の経済や企業活動が停滞する、原発がないと私たちの暮らしや電力料金に悪影響が出る・・・・
 こうした、これまでの既成概念や、それに繋がる既得権益といったものを、冒頭の長谷川教授のように、数字を客観的に示しながら、一度、疑ってみることが必要でしょう。

 原発がなかったら、本当に日本は困るのでしょうか。

 

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職。
新しいステージへ挑戦。
現在
秋田市横森在住。

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