6月議会が開会した。
課題山積の議会と言って良いだろう。なかいちの商業施設については、経営体制が新たになり、流行りのタニタ食堂が入ったことで表面上落ち着いたように見えるが、問題の本質は変わらず、県もだんまりを決め込んだままだ。
大型製材工場も経営がうまくいかず、現職の県会議員がトップに就任するというのは尋常ではないが、これまた県は民間企業のこと、と突き放しているようだ。
内陸線の社長交代、ソウル便の運休、県が主導して誘致したコールセンターの離職や給与未払いの問題など、徹底的に議論し、方向性を決めていかなくてはならない課題がこれほど並んだ議会も珍しいのではないか。
そうした中で、私が非常に気になっているのは、なかいちであれ、製材工場であれ、企業誘致であれ、ゴーサインを出し、華々しくスタートをした、その当初は、佐竹知事はこれらを自らの決断と責任と、そして成果であると胸を張っていたのに、これらがうまくいかなくなると、途端に、秋田市や民間企業の陰に「お隠れ」になり、それらに対して、傍観者のような、評論家のような論舌を繰り返すだけで、著しく当事者意識が低いことだ。佐竹知事は、任期一期目の自身の成果を「なかいちや製材工場など、積み残しとなっていた課題に決着をつけたこと」と語っておられたと記憶しているが、決着をつけただけであとは知りません、というわけにはいかないだろう。そして、そのトップの意識がどうも組織全体に広がってはいまいか、ということも懸念するのである。
県当局も議会側も責任や課題から逃げることなく、互いに正面から向き合う6月議会にしなくてはならない。私も厳しい姿勢で臨みたい。
久しぶりに国政のことを書く。
みんなの党から分かれ、野党再編を志向する結いの党が生まれたのが昨年12月。それから半年、その結いの党がゴロンと転がした「再編」という球は維新の会にぶつかり、維新の会が分党することとなった。
一回り大きくなった球が次に向かうのは、最大野党の民主党だろう。民主党はこの球から逃げることや無視することはできない。どういう形であれ、受け止めざるを得ないだろう。受け止め方は概ね三つではないかと私は思っている。
一つは、民主党の分党。今の民主党内の力学からすると、これが最も難しいだろうし、私はこれは現実的ではないと思っている。二つめは、一定の数が民主党を割って出て、維新や結いと同じ政治勢力を作るという形。これはあり得ることだとは思うが、望ましいものと私は思わない。最大野党が入れ替わるだけで、「一強多弱」の状況は変わらない可能性が高いからだ。三つめは、政策協議を重ね、連立野党と言うべき統一会派を作り、来る統一地方選挙などでの選挙協力を進め、最終的には大きな枠組みでの野党勢力の結集を目指すという流れ。これが最も穏当な形ではあるが、民主党自身が党内に抱える矛盾は解消されないままとなる。
私自身、二大政党制を目指すべきとの思いは変わらないし、憲法観で言えば、憲法改正の必要性は十分認識している。その意味では、野党再編の積極推進という立場だ。いずれ、民主党がどのような受け止め方をするにせよ、民主党自身が今のままでいけるとは思えない。少なくとも、民主党の立ち位置を再確認し統一地方選挙に向かうためにも、代表選挙を早期に実施すべきと思うし、党内で新たな動きなどがあれば、そのときには私自身も選択する時が来るかもしれないと考えている。