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ぶん殴る。

2012年05月31日

 「形式的な処分は何の意味もないですよ。本当に処分と言うんだったらバットでぶん殴るのが処分ですよ。」

 行政トップの佐竹知事から驚くべき発言が出た。

 今週月曜日、28日に行われた記者会見での発言だ。私自身、時間がなく、今日になって会見録を観た。
 県のHPに会見録も会見動画もアップされているので興味がある方はご覧いただきたいが、見事にマスコミ各社の質問とかみ合っていない。

 心身障害者扶養共済の掛け金を県が長年にわたり誤納していたことにより、県に約50万の損害を与えたとして、県監査委員会から、誤納期間中に在職した担当課長に「重大な過失があった」と指摘した上で、県として損害回復を図るよう勧告があった問題だ。

 私見を敢えて挟まずに、この日の記者会見冒頭からの流れを追ってみる。

 まず、誤納期間中に在職した担当課長など関係者が任意で返還会をつくり、県に50万円を返したいという申し出があった、との説明が知事からあった。

 そして、これは県がそうした返還を呼び掛けたわけではなく、あくまで関係者からの自主的な申し出によるものだという説明。

 続いて、マスコミから、「その返還会には何人ぐらい入っているのか」という問いがあったが、これに対して、佐竹知事は、

 「私のほうで処理していない。公のことではなく、個人・プライベートのことなので。私のほうでは何人ぐらいがこの問題に関係したのかわかりませんので。」

 と答えた。

 後半、またマスコミから、「返還会はあくまで自主的、という話だったが、監査委員会からは県としての対応を行うよう勧告されており、そうだとすれば県としての対応が別途必要だと思うがどうか。」という問いがあり、これに対しては、

 「(地方自治法に基づいた損害賠償請求を行うとすれば5年の時効要件があるため損害額全額が戻ってこないため)、県としては自主的な返還を受け入れるということをもって、対応したという形にしたい。」

 と知事は答えた。

 さらに、「職員の処分などは行わないのか」という問いに対しては、
 「(現在の課長を除き、過去の担当課長が全員退職しており)、退職者に対して処分はできない。現在在職している者は、この誤納問題をむしろ発見した者であり、発見した者を処分するのはおかしい。」
 と答えた。

 それに対してマスコミから、「問題が発覚したのは、21年12月で、それから既に2年以上が経過しているが、この誤納が今まで公表もされてこなかったという点についての責任や処分、スピード感はどう考えるか。」

 という問いに対しては、
 「22年に、この問題について在職者を処分しない、と決めた。処分する場合には私に必ず書類が上がってくるが、そうではなかったので・・・。ただ、ミスがあった場合には速やかに公表して幅広い判断を仰ぐべきということは確か。」
 と答えた。

 最後にもう一度、「在職者への処分は行わないのか」という質問に対しての答えが、冒頭の「バットでぶん殴る」発言である。

 さて、県民の皆さまはこのやり取りをどうお感じになられるだろうか。
 結果的に50万全額が補てんされるなら形にはこだわらない、という合理的なお考えの方も当然おられるだろうし、私も退職者に損害賠償などをしても仕方ないと思う。

 何事にもミスはある。一時、一瞬のミスもあれば、今回のようにそのミスが積み上がってしまうこともあるだろう。
 だとしても、返還はプライベートで公ではないから、何も解りません、私の範疇ではありません、と言ってよいのか。損害を与えられたというのが県の立場だとするなら、その答えは何やら大変無責任に聞こえる。

 私が知りたいのは、ただ1点、「発覚時点で公表しなかった理由」と「処分をしない、公表しないと決めた者が誰か、そしてその責任」である。トップである知事が知らないところでそうしたことが決められたということを知事自身がおっしゃっているわけだからなおさらである。

 そして、佐竹知事に言いたいのは、仮にも県行政を司る者として、こうした問題への対応を問われた場面で、バットで殴るのが一番の処分だ、などと傲然とおっしゃるのは、県民の皆さまと、県庁職員の方々への侮辱だということ。
 地方公務員の懲戒処分は、免職、減給、戒告など何種類かあるが、それは全て地方公務員法という法律に定められている。
 法律に定められていない処分ができないのは言うまでもなく、江戸の殿さまなら「百叩きの刑」もできたかもしれないが、現代の知事には「バットでぶん殴る」という処分は無理なのである。
 こういう「法律上許されていない空想話」を用いて、現実的な損害に対する対処方針を語るのは、50万とはいえ、損害を被った血税、損害を受けた県民の皆さまへの最大の侮辱であると私は思う。

 そしてまた、バットで殴るのが何よりだ、などと言われば、正直、私が在職時なら、これが自分が付き従っているリーダーか、と心寒くなっただろう。
 肉体的痛みを与えるのが組織を律するのに最も効果的だ、という組織はもはや何かの武装集団のようですらあるし、これまた行政府の一員として仕事をされてきている職員の方々に対して無礼である。
 余計なおせっかいかもしれないが、県職員組合としても、しっかりと訂正を申し入れるべきではないか。
 多くの職員のモティベーションに関わる。 

 

ガラス張り。

2012年05月29日

 新設された長岡市役所に行ってきた。
 市役所が入っている「アオーレ長岡」の概要については、少し前のブログに書いたのでここでは繰り返さない。

 興味があったのは、「垣根なく、まちなかに溶け込む」という新市役所のコンセプトがどの程度徹底されているのか、ということ。
 その点、現地で驚いたのは、財政課や政策企画課といった市役所の「中枢」とも言える部署が、アオーレの3階、長岡駅から直結したフロアに、全面ガラス張りで配置されていること。

 秋田県庁も寺田前知事の時代、各課の壁を取り払い、オープンカウンター方式を採用し、県民・市民の方々から「まる見え」の状態になったのだが、この長岡市役所のレイアウトはそのさらに一歩先を行く感じ。
 県庁1階の県民ホールに財政課を配置したようなものだ。

 なかなかの本気度である。
 私自身、県政や県議会を「ひらく」ことを政治信条にしているが、ひらくということは、もちろん、予算編成過程の公開や、様々な情報発信・情報公開によって成し遂げられる部分も当然あるが、もっと単純に、物理的な「開放」によって成し遂げられることもあるのだな、と改めて感じた。

 やはり、県議会も、「移動議会、夜間議会、休日議会」が必要。
 極論だが、議員会館廃止の次は、議会棟廃止ぐらいのことも考えてもいいのかもしれない。
 議会棟がなくなれば議会もまた否応なく「まちなかと県民に溶け込む」ということになるか。

 さすがに無理か・・・

 いずれにせよ、ハコモノはいったん建てれば、簡単には捨てることも止めることもできないし、ハコモノによってヒトの流れ、街の空気が変わることもある。
 これまでの秋田は「郊外への新築移転」を繰り返してきたが、その20年の歴史が今の秋田県の街並を作り出してきたことは事実。
 その反省や検証を厳しく行い、県も市町村も、政治家がまちづくりに取り組む必要があるだろう。
 

手繰り寄せる。

2012年05月28日

 先日、ある会で初対面の方にこんなことを言われた。
  「まず、これがらは若えやづに頑張ってもらわねばダメだ。60過ぎだ議員が、雇用、雇用、って騒いだって、せば、今までおめがた、なにやってやったのよ、って話や。」

 やや極端な表現ではあるし、私自身、三十代最後の一年ともなれば、果たして、若い、と胸を張れるような歳でもない、と下を向きたくもなるのだが、一般論としては一理あると思う。
  今、国政を見渡せば、本来、日本の将来を語るべき国会が、増税に賛成か反対か、解散か否か、といった目の前の局地戦に追われている。
  地方を見ても、要求に満額回答がなかった復興庁を「査定庁」と激しく批難した宮城県知事が、今回期待以上の予算措置があったことに、満面の笑顔で、「真骨庁だ」とべた褒めしているのを見せられると、なんだ、結局、カネか、といささかの失望感を禁じ得ない。

 私自身は政治という仕事は、未来を手繰り寄せるためにあると思っている。導く、とか、創る、とかいろいろな表現があるが、そんなに簡単でも、スマートでもないわけで、ジリジリジリジリと、あるべき未来を引き寄せる執念やエネルギーこそが求められると思っているからだ。
 政治が未来を手繰り寄せる力が、今、国も地方も弱くなっているのではないか、そんな気がしてならない。      

 冒頭のご意見ではないが、若さ、がもし政治においてプラスに働くとすれば、それは、手繰り寄せる力の強さや一心不乱さ、ということではないかと思う。
  ひるがえって、我が秋田県、次期参議院議員。 自民党において候補者選考が進められているようだが、党派抜きにして、「若えやづ」に頑張って未来を手繰り寄せてもらいたい、そんな選考結果を一県民として願っている。

  今日から、新潟にいく。日本初の自治体建設メガソーラーと、これまた日本初の温泉を利用したバイナリー発電の実証実験を見てくる。秋田の産業と雇用のために、ヒントを得て帰ってきたい。まずは、私自身が一心不乱にやらねば。

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在2期目。
現在
秋田市横森在住。

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