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賛否公開

2011年06月09日

 「議案に対する議員の賛否公開。」が決まった。
 6月定例会からスタートする。

 言いまわしは難しいが、なんのことはない、45人の議員が、それぞれ、県の予算案や条例案などに対して、「賛成」したのか「反対」したのか、それを県民の皆様にハッキリとお伝えしよう、ということだ。
 そんなこと当たり前だろう、とおっしゃる方も多いかもしれない。
 私もそう思う。
 しかし、議員個人の名前まで明らかにして賛否を公開する議会は、まだ全国的に多くはない。

 「誰が何に賛成をし、何に反対をしたのか、それがわからないのでは、次の選挙で誰を選べばいいか、その働きや考えを知ることができないではないか」と、民主党会派はさきの選挙で訴えてきた。
 議会改革を選挙公約の大きな柱とした我が会派にとって、この議員賛否の公開は、公約の1つであり、是が非でも実現させたいことであった。
 賛否の公開は、それ自体、ささやかなことのように見えるかもしれないが、議会の情報公開・情報発信、「見える化」という点では、大変大きな意味があるし、また、議員個人としても、有権者に対する説明責任を果たすことにもつながるものだからだ。

 今回、会派を代表し、議会運営委員会に参加している私から、この賛否公開を提案させてもらい、その場で委員全員の了承によって即座に実施が決まったことは大変嬉しいことであるし、これを第一歩として、スピードを緩めることなく、県議会全体として議会改革を進めていきたい。
 自民党会派であれ、民主党会派であれ、どの会派であれ、互いに刺激しあい、勉強をしながら、改革案を出し合い、「改革の競い合い」をしていきたいと考えている。
 改革に終わりはない。そのことだけは確かだ。

 さらに言えば、議員賛否の公開の先にあるものは何か、ということである。
 私が思い描いているのは、45人の議員一人ひとりが、自らの思想信条や主義主張に純粋に従い、県政に対する態度を明らかにしていくことだ。
 つまり、会派としての党議拘束であるとか、何らかの強制といったことをせずに、一人ひとりが自ら正しいと思う「賛否」を議会の場において堂々と主張していく、そういう議会の姿だ。

 昨夜、開かれた「新人議員と語る秋田の将来」フォーラムでも、たくさん会場においでいただいた参加者の方々と熱い議論が交わされたが、その中でも、私からはこの「党議拘束なき議会」を提案させていただいた。

 国政は、議員内閣制であり、政権交代がある。
 「政権」があるがゆえに、そこに政権維持のための「数」が必要とあり、その数を守るための党議拘束ということになる。つまり、政権運営・維持という目的のための手段が党議拘束だ。
 しかし、地方議会はどんなに多数の会派であろうと、そこに「政権」は存在しない。
 国で言うところの政権はたった一人、知事にのみ存在するからだ。
 だから、「政権」という目的がない地方議会において、この「党議拘束」が議員個人の主義主張を妨げる、あるいは、曲げるようなことがあるなら、大変残念なことだと思う。
 そして、もう一方で、議員もまた、この「党議拘束」という盾の陰に隠れることも許されるものではない。
 様々な議案、提案に対して「個人的には賛成(反対)だが、会派としては・・・」、「党議拘束があるから・・・」といった言葉で、責任の所在を曖昧にしてしまうのは有権者から見れば理解に苦しむことだろう。

 こうした意味で、6月議会からスタートする「議員の賛否公開」は、議員それぞれの責任の所在を明らかにしていくという秋田県議会の意思の表れであり、その点は是非、有権者の皆様に前向きに評価していただければ、と思う。
 来週にはまた、議会運営委員会が開かれ、賛否公開以外に私から提案させていただいた数項目を含む改革案について再び議論されることになっている。
 こうした「中身の改革」と一体となって、「器の改革」、つまり、議会の会期の見直しや日数の増加が検討されることが必須であろうと思っている。

 時々、胃が痛くなるような思いもしているが、厭わず、逃げず、曲がらず、走り続けます。

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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