佐竹知事が、奥羽新幹線や羽越新幹線について、その整備に向けて取り組んでいきたいとの意思表示を新年の定例記者会見でされたようだ。
秋田は遠くない将来、人口70万時代を迎えることが想定されている。何でもかんでも「縮み思考」ということは良くないし、だからこそ、果敢に打って出る、攻めの施策を展開することも重要だと思うが、果たして、この2つの新幹線が「攻めの施策」となるものだろうか。
仮にこの2つの新幹線が着工するとしても、地元負担が生ずる。
ちなみに、青森新幹線が函館まで延伸されたが、これに対する青森県の負担額は、青森県内における事業費約2100億円のうち3分の1となる700億円程度となっているようだ。
佐竹知事は、この二つの新幹線を「次の時代の夢を県民に持ってほしい」とおっしゃったようだが、これほど高額な夢を県民の皆さまが買うとは思えないのだが。。。。
夢を語るのもいい、顔を上げて未来を見つめていくことも結構だ。
しかし、足元で起きていること、日々の暮らしの中で起きていることから目を背けてしまっては、それは夢ではなく「騙り」であろう。
議会の場でしっかりと議論していきたい。
1月4日、新年早々から国会が始まった。
極めて異例の開会時期となり、本県選出の国会議員の方々も本当であれば地元に残り、各種新年行事への出席に追われるところであろうが、国会日程の合間を縫ってのやりくりということで、傍から見ていてもなかなか難儀そうである。
半年間にわたる今国会では、何が焦点・論点になるのか私には定かではないが、個人としては、「地方をどうするか」ということを真剣に議論していただきたいという思いでいる。
安倍政権になり「地方創生」という言葉が一人歩きし、あたかも何かが変わったかのような、何かが始まったかのような錯覚に陥りがちだが、首都圏から地方に人を戻すということで打ち出された政府機関の地方移転も、本県に限らず、まともに地方に移転しそうな政府機関は見当たらない。
地方で何らかの事業を開催するのも、地方移転の一環だ、などという詭弁を弄しているぐらいだから、これも相当?い確率で掛け声倒れになるだろう。
地方創生を進めるための地方への交付金も、予算規模が小さく、しかもおそらくは長くでも数年でこの類のものは終わってしまう。カネの切れ目が政策の切れ目、とは言わないが、こうした交付金を地方にばら撒けば、地方が活性化すると本気で政府が考えているなら、笑止千万である。
地方は、程度の差こそあれ、どこもかしこも「少子高齢化・人口減少と市場縮小・需要喪失」のデフレスパイラルに陥っている。
地方自らが政策や地域資源に磨きをかけ、果敢に挑戦していくことが必要なことは言うまでもないが、それで何とかなるほど地方が置かれている現状は甘くない。
「外憂」に関する議論も重要であろう、将来世代への責任という意味でも「財政健全化」の問題も重要だろう。
しかし、足元で起こっている「地方の衰退」は、こうした問題以上に深刻だと私は思うし、少なくとも、今の政府は、東京一極集中をむしろ加速させ、地方の疲弊には根本的な手を打つどころか、わずかな交付金を地方の鼻先にぶら下げ、誤魔化しているようにしか私には感じられない。
地方の人口減少が止まらなければ、いずれ首都圏からも活力は失われ、国力が減退していくことは自明だ。国においては、「地方の努力にお任せ」ではなく、疲弊する地方をどうするのか、その抜本的な処方箋を真剣に議論していただきたいし、地方においても、少子高齢化という課題に対してスピード感を持って政策を打ち出していかなくてはならないだろう。
私自身、今年は特に地に足を付けて、しっかりと政治活動を続けていきたいという思いも込め、今年を表す一文字を「地」としたい。
新たな年を迎えた。
昨年一年を振り返れば、春の統一地方選挙で望外のご支持をいただき、県議会の場に再び送り出していただいたことがやはりもっとも大きな出来事であったが、そのぶん、一期目以上に良い仕事をしなければならないというプレッシャーの中で、夢中でやってきた1年だったように思う。
いくつかの政策提言が形になったこと、佐竹知事との緊張感を持った議論ができたこと、秋田市内各地での県政報告会も年間通して10数回できたことなどは、自分なりの成果だとは感じているが、半面、政策を練るという面でも、自分の政治活動という面でも少し手を広げすぎて、やや中途半端になってしまったものや、粗雑にしてしまったこともあったように感じる。
2016年は、もう一度、心身の健康と時間管理をしっかりとやり、自分の身の丈にあった、地に足の着いた活動をしていきたいと思っている。
昨年は、ほとんど更新できなかったこのHPも、その意味で、もう一度しっかりと取り組んでいこうと考えている。
微力ながら、秋田のため、次世代のため、全力で仕事をしていきたい。
今年は、自分にとって、忍耐力が問われる大事な一年になるような気がしている。
引き続き、皆さまのご指導・ご支援を心からお願いいたします。