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半年の責任。

2012年02月24日

 今日から一般質問が始まりました。今回は私も含めて8人が登壇しますが、初日はお二人が登壇しました。
 それぞれの質疑について詳細は記載しませんが、私自身、安藤豊議員の質問には大変共感をし、素晴らしい質問だと感じました。

 特にそう感じたのは、新設する観光文化スポーツ部についての質問と、そして、来年度から県が予定している子どもの医療費への助成拡充についての質問でした。

 安藤議員は、観光文化スポーツ部について、「観光と文化とスポーツという材料で作ったよせ鍋のようなもの」と評した上で、「よせ鍋は上手にできれば美味しいが、味つけなどに失敗することも多い」というような解りやすい例えを用いながら、過去の秋田県の観光入込客数の推移などデータを示し、これまでも決定打を打てなかった、本県観光誘客について、新しい部で何をしようとするのか、という問いを発しておられました。
 私自身、職員時代、寺田前知事の時代から何度も組織再編を体験してきているだけに、正直、組織再編すれば、「寄せ集めればうまくいく」、「相乗効果が出る」といったことが全くの幻想であることは骨身に沁みて解っています。
 いよいよ、新しい部が立ち上がるその間際になってきているにもかかわらず、佐竹知事の答弁は、相変わらず、「再編して集めれば相乗効果が出る。」というような観念論や精神論に終始していたように感じました。
 私は、観光、文化、スポーツ、それぞれを所管する課が現に今あるわけですから、部が違えば連携できない、部が一緒になれば連携して相乗効果を出せるという理屈には全く賛成できませんし、「よせ鍋」が「闇鍋」にならないかと大変危惧をしています。

 民主党会派としては、この新部設置には現時点で懐疑的ですが、他会派の皆さんのご意見もよく伺いながら、新部設置についての判断をしていきたいと思います。

 もう1つ、安藤議員は、医療費助成の拡充についても取り上げられました。
 子どもへの医療費助成は、その財源を県と市町村が半分ずつ出し合って実施することになります。 
 つまり、対象者を拡大しようとすれば、それは県だけではなく市町村も財政負担を伴うことになりますし、当然、いったん拡充したものを、1年や2年で「やっぱりやめました」というわけにはいかないものです。

 その意味で、安藤議員は、「将来にわたって安定的な財源を確保できる見通しがないといけない。たとえば、10年程度続けるために必要な財源を基金として積み立ててよせておくようなことは考えられないか」というご質問をされました。 
 これについても、佐竹知事は「私が責任を持って財源を確保する。」と答弁し、積み立てには否定的な考えを示しました。
 私はこの答弁には大変違和感を覚えました。
 この医療費助成の拡大には年間5億円の財源が必要です。県が5億出すということは市町村も合わせて5億出すということです。
 10億円の自治体負担となる医療費助成拡大について、4年という任期の最後の年に突如としてそれを始めるのは、始めるタイミングとしては最悪でしょう。やるならそれこそ選挙の時にでも公約に掲げ、当選後速やかに実施すべき巨額の財政負担です。
 24年度半ばから導入し、25年春には知事選挙があるわけです。現時点で佐竹知事が「責任を持てる」範囲は、たったの半年でしかありません。
 私は、安藤議員の基金を用意しては、との提案に対して、もっと謙虚に、もっと前向きに受け止めるべきではなかったかと大変残念な思いがしました。

 私の質問について、佐竹知事がどういったお答えをされるかわかりませんが、精神論や抽象論、過剰な自信などに基づいた議論ではなく、もっと地に足のついた、身の丈にあった議論や答弁を知事には求めたいと思います。
 

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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