明日から、11月議会が始まります。
この11月議会は、6月、9月、12月といった他の定例議会とは異なり、「予算」ではなく「決算」を審議する議会となります。
どこの団体、企業でもやっている決算ですが、地方自治体では前年度に執行した予算について、翌年度に決算を行い、そして、その決算を議会が認定する(又は不認定)という流れを経ます。
秋田県でも過去、決算不認定という決断を議会が下したことがありましたが、この認定・不認定には、実体的な拘束力はありません。
つまり、「不認定」になったからといって、昨年度に執行した予算を返しなさい、だとかそういったことは事実上できないわけですから、あくまでも議会としての判断を示すということには止まりますが、仮に「不認定」となれば、地方自治体あるいはその首長にとっては、行政運営に大変な問題があったという指摘を受けたということであり、これは重いものとなります。
ここまでは、決算と、その認定・不認定という議会の一般的権限について多少説明をしました。
こうしたこととは別に、議員個人にとって、この決算審査はある意味では「予算審査」以上に考えさせられることの多い議会となります。
というのは、予算というのは、効果や成果、ニーズなどを「予測」して、事業を立案し、予算を認定するわけですから、そこは「見込み」でやっているという面があります。
しかし、決算というのは、予想や見込みではなく、「事実」として、事業をやった結果、そのぐらい効果があったか、成果があったか、ということがハッキリと数値や実績で表されます。
そこには当然、「見込み違い」も「想定外」も出てくるわけで、こうしたときに議員は自分で昨年度どういう判断でその予算を良しとしたか、どういう見込みを立てたか、という自問自答をしながら、決算結果に向き合うことになります。
こうした過程を経て、さらには、その事業を来年度どうしていったらいいのか、改善点なども探っていくということにもなりますので、言わば、P(立案)D(実行)C(チェック)A(改善)という一連のサイクルの中で、実は予算審査以上に重要なステージだということになります。
我が民主党からは、今回、小原議員が民主党会派を代表して決算審査の現場に詰めることになりますが、私も小原さんと一緒に、昨年度一年間の県政の流れ、予算の執行状況などを確認し、よりよい県政運営になるよう議員としての務めを果たしていきたいと思っています。