昨日のブログの続きのようになってしまいますが。
明日は、2012年最初の「まちなか座談会」です。
去年の夏からスタートしたこの座談会も半年が経過し、新しい年を迎えます。
新年を迎え、昨日の新年会もそうでしたが、いろいろな方の挨拶、新年の決意を拝聴する機会がありますが、私自身にとっては明日が、多数の皆さまの前でお話をさせていただく今年最初の機会となります。
実は、去年はいろいろと遠慮しておりました。
県庁を辞めて数カ月の人間が、選挙で当選した途端に県政について、あーだ、こーだ、と言うのはさすがに気が引けた、という面があります。
また、政治家としても、スタートしたばかりで、いろいろな作法や、何がどこまで許されるのか、といったあたりにも神経を使ったという面もあります。
しかし、県庁を辞めて1年が経過しました。
禊(みそぎ)、という言葉は相応しくないかもしれませんが、もう、その期間は過ぎたのではないかと自分では思います。
今年は、去年言わなかったことも言いたかったことと含めて、解禁にしていきたいと思います。
もしかすると、県議会議員の範疇というものを少々はみ出るような発言もあるかもしれませんが、どうか大目に、願わくば、贔屓目に見ていただければと思います。
県民の皆さま、私には30年や40年先の未来を見通す実力はありません。しかし、そんな私でも、2012年が、秋田のこれからの10年を決めていく非常に重要な年になるということだけは確信を持って言えます。
どうか、今年1年、国政だけではなく、何よりも県政・市政、皆さまに最も身近な行政について、しっかりとチェックしていただきたいと思います。
もちろん、県議会議員、市議会議員も、そのチェックの対象ですので、厳しくチェックしていただければと思います。
県庁職員の皆さま、佐竹知事は「がめつく、しつこく」仕事をするように、とおっしゃいますが、では、果たして、がめつく仕事ができる体制、仕組みになってるのでしょうか。
私はそのことを問うていきたい。
どんなに貪欲に仕事をしても、クオリティを追及しても、それがモノにならなければ、通らなければ意味がない。
本当の意味での、「職場環境の充実」や「待遇改善」とは、どこかの労組が声高に叫ぶ「定期昇給」や「人勧の尊重」といったものではなく、男女問わず、年齢問わず、「やった職員、がんばる職員」が公正に評価され、チャンスや機会を与えられていくという、県庁組織内での「機会均等」と「適正なインセンティブ」ではないでしょうか。
私が知っている範囲でも、30代で課長をやっても立派に勤まる職員がたくさんいます。
垂直方向、水平方向、360度で風通しのいい組織になるよう、私も提言していきます。
今日、秋田市商工会議所の新年会が開催され、700人を超える方々が集まりました。
各企業や団体の代表の方々が一堂に会する機会はなかなかないかもしれません。
来賓として、知事、秋田市長、衆参国会議員の方々が壇上に勢ぞろいし、それぞれ年始のスピーチを行いました。
それぞれ秋田を代表する政治家の方々ですから、会場の皆さんも、誰がどんな話をなさるのか、傾聴していましたし、私もその一人でした。
やはり、それぞれの特徴はあるものだと感じながら聴いていましたが、特に心に残った言葉が3つありました。
1つは、寺田典城参議の、「これからの時代は守りに入っていては生き残れない。新しい視点・切り口でのイノベーションを起こしていこう」という呼びかけ。
当たり前の言葉ではありますが、常に新しい視点や考えを探し続け、提示し、議論を起こしてきた政治家らしい言葉だと思いました。
2つめは、寺田学さんの、「国内外の経済情勢が依然として厳しい中で、今、秋田に求められるのは、限られたパイの中でも勝ち取ってくる戦略的な図々しさ。自分も含め、秋田の政治家ももっと図々しく頑張らなくてはいけない。」という決意。
人によっては、こうした競争的な考えではなく、価値観を転換して「足るを知る」暮らしを、と思う方もいらっしゃるのかもしれませんが、やはり現代社会において個人としても地域としても、「競争」にさらされることもまた厳然とした事実である中で、図々しく、したたかに、挑戦し、果実をつかみ取ってくる姿勢というのは、秋田の政治家のみならず、秋田という地域全体に必要なことではないかと思いました。
最後が、佐竹知事の、「今までは企業誘致というようなことが言われてきたが、これからは秋田の企業が海外に出ていって稼いでくるような時代になる。行政としては頑張る企業、伸びる産業にはどんどんバックアップしていく。」という方針。
各企業の代表者の方々に、かなり明確に「発奮」を期待しておられるようでした。県として、観光産業や、エネルギー産業、あるいは企業の海外展開などをどうバックアップするのか、強化するのか、その具体案を2月議会で議論していきたいと思います。
蛇足ですが、佐竹知事は、「各企業の経営陣に30代などの若手を必ず入れてほしい。新しい発想などが出てくる。自分も30代と一番話すようにしている。」とも要請しておりました。
私もその考えには大賛成ですし、そのことを佐竹知事がおっしゃるならば、是非、県庁においても、30代の職員を「県庁の経営陣」に加えていただきたいと思います。
右を見ても左を見ても、部長、次長、課長の幹部らは50代、もしくは定年退職まであと数年。
たまに若い人も見かけても、国からのキャリア官僚。
県庁の若手も素晴らしい発想、大胆なアイディアを持っています。
30代でも課長になれる、そんな組織、人事マネジメントが県庁でも実現できれば、組織のモティベーションやらイノベーションやら、がらりと変わるような気がします。
県庁という大企業でできないことが、県内の中小零細企業でできるわけもないのですから。
年末年始からの大雪の後、昨日は一転して、気温が上がり雨模様。
秋田市内の生活道路は深い轍にタイヤを取られ、動けなくなった車などが続出しました。
私が住む地域でも、路線バスが動けなくなって除雪車に牽引してもらう姿が見られるなど大変な混乱ぶりでした。
市内一斉除雪で、除雪車は昨日今日とフル稼働しております。
昨夜、ある場所で除雪車の運転手の方から声をかけていただきました。
「おめ、沼谷純だが?」
「はい、そうです(笑)」
「民主党もよいでねーども、自民党も今まで自分たちでやってきたことみんな棚に上げて、好き勝手に言ってる、あれだばダメだ。」
新聞やテレビなどで、解散総選挙を煽るような報道が最近多いわけですが、国民の皆さまの中には、「民主にも失望したが、自民にはとっくに失望している」という方も多いのではないかと思います。
この原因を、民主主義の限界、議員内閣制の問題、選挙制度の制度疲労などと様々なことに求めることはもちろんできるわけですが、私は次の選挙は、単に自民か民主か、といった選択というよりは、現在の選挙制度をはじめとした「日本の民主主義」の仕組みを改めるかどうか、改めることができる人物かどうか、という選択になるのではないかと思っています。
いくら、今の政党や選挙制度をベースに投票をしても、結局、今の仕組みが続く限りは、不安定な政治情勢や、選挙後の離党やら入党やら、選挙前の駆け込み新党、野党の問責決議の乱発みたいな状況が続き、国民の政治不信は変わらないでしょう。
政界再編なども言われる中では、「政党選択」の選挙というよりは、選挙制度改革など、今の政治の仕組みそのものを変える、それを誰に託すかという「人物選択」という選挙にすべきだと私は思います。
大統領制がいい、という人もいるでしょうし、少なくとも4年という期間は政局に明け暮れることなく総理大臣が政策に邁進できる安定的な体制を作るべき、という人もいるでしょう。
今の小選挙区制や比例代表制がいいか、もちろん国会議員定数の問題もあるでしょう。
単なる政治批判や政治不信ではなく、新しい政治の仕組みを作るための議論がもっともっと起きていくべきでしょうし、そういうビジョンをそれぞれの政治家、候補者の方々が自分の言葉で語ってもらいたいと思います。
もちろん、私も地方議員の立場ではありますが、現在の政治の仕組みについては、いろいろと考え、発言もしていきたいと思っています。
運転手の方はこうもおっしゃいました。
「おめもがんばれ。佐竹さんにもっと気合入れねばダメだ。あの人も結局自民党だからよ。」
「ところで、おめ、少し顔丸くなったな・・・・」
県議会でも、体重管理でもさらに頑張りたいと思います・・・・
初対面で国政から私の体重変化まで鋭くご指摘いただいた、あの方に深く敬意を表します。