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追加緩和。

2014年11月01日

 「この道しかない」

 安倍総理が好んでお使いになる言葉だ。

 アベノミクスという劇薬を服用しなければ日本経済は立ち直らない、それ以外の処方箋はないのだ、という意味合いとして使われてきた。

 そして、この安倍総理の思想に呼応するように日銀は「異次元金融緩和」の道をひた走り、日本は1ドル110円という円安にまで達した。

 円安によって日本経済が好転するかどうか、という論点についての私見を言えば、これは一時しのぎと言わざるを得ない。一部の大企業が儲かるということは事実であろうし、そこからの「おこぼれ」もないとは言わないが、これで日本経済が本当に好転するほど日本の経済構造や社会構造は単純ではない。

 日銀は再び、追加の金融緩和を決定したようだが、これでまた円安傾向がしばらくは続くかもしれない。この大量に刷られた「円」がどこにどう消えるのかは私には定かではないが、どうも秋田あたりでは、経済の好転とは逆の流れになっているように思える。

 円安で潤うのは最終製品などを海外に直接輸出できるような企業や、それに付随するサプライヤーであり、秋田の企業はむしろ燃料代や原材料代の値上がりによって苦しいところがほとんどであろう。

 その意味で、秋田の経済は未だ滑走路を走ったまま離陸していない、と私は見ている。

 そして、小手先の金融緩和を連発するにとどまっているアベノミクス、未だ姿を見せないままの「第3の矢」では、結局、離陸しないまま経済の後退局面を迎えると私は予想している。

 悲観的に過ぎるかもしれないが、敢えて言えば、これ以上の円安誘導は地方には何ももたらさないということを指摘しておきたい。

 「この道は間違っている」と私は言いたい。

寺田学氏の復党要請について。

2014年10月29日

  今朝報道のあった、寺田学氏からの復党要請及び衆院候補としての公認申請について、現に民主党秋田県連の幹事長であるという立場で書く。

  寺田学氏からの連絡を受け、今月15日に二人でお会いし、その際に、「民主党の公認候補として、次期衆院選に出馬したい」との話があった。これは公党に対する正式な申し入れであることは紛れがない。同日、県連代表の松浦も同様の申し入れを受けている。

   その際に、私からは「復党するとしても様々な手続きやモノの順番があるので、時間が欲しい。まずは、自身として、国政に出て民意を問う覚悟を定めたならば、それを明らかにし、政治活動を再開してはどうか」と答えた。

   「民主党公認が得られなくても無所属ででも出馬する」との彼の表明は、その覚悟の表現と私は受け止めている。

   一方で、民主党県連は、今、ボールを預けられている。

   党として、彼を擁立するかどうか、だ。

   いつまでどうだ、と今言える状況にないが、最も大事なことは、国政政党として、民意を問う枠組みを一日も早く作ることだ。それは、政党としての最低限の責任だ。どんなに安部政権を批判しようと、仮に明日、解散総選挙になったときに、今の秋田では自民党に対峙し、選挙をやることさえできない。

   彼が復党し、選挙に向かったとして、いばらの道だ。不利であることに変わりはない。しかし、もし民主党秋田が彼を擁立しないとすれば、そのときには、では別の誰を、いつ擁立するのか、という問いに応えられなくてはいけない。

   選択肢さえ示せなかった二年前の知事選への悔いが私の心にあることは確かだ。政治は選択だ。選択なき政治は必ず腐敗する。

   

平野美術館。

2014年10月25日

 国民文化祭が今月4日に開会してから、3週間が経過した。

 約一か月の開会期間であるから、残すところあと1週間余り、ということになる。

 私もこの期間中、様々な会場に足を運び「文化を旅」しているが、やはり仕事柄、進行などがスムーズが、お客や観光客の方々の反応はどうか、といった点がついつい気になる。

 会話なども耳に入ってくることもあるが、「秋田を見直した」などという声が聞こえてくることも何度かあり、これは大変嬉しく感じた。

 もう1つ、嬉しく感じているのは旧県立美術館である平野美術館が、この国民文化祭の期間中、写真パネル展示などを行い、自由に出入りできるようになっていることだ。

 平野美術館は、耐震性に問題があるとされ、それゆえに新たな美術館の建設が進められたことは記憶に新しいところだ。そして、当然に、新美術館に「秋田の行事」が移設されれば美術館としての使命を終え、あとは解体を待つのみという状況であった。

 しかし、様々な市民の皆さまからの声があり、「歴史的価値・文化的価値はない」と言っていた佐竹知事も、利活用の道を少しずつではあるが探り始めたようだ。

 私自身、「東日本大震災の際にもびくともしなかった建物であり、耐震性に問題がある、ということの根拠が明確でない。空調など様々な配管等の設備はかなりガタが来ているようだが、利活用できるかできないか、耐震診断さえも実施せずにあのすばらしい建築物を解体するのは惜しい。耐震診断を実施してほしい」と総括審査の場で佐竹知事に掛け合ったこともあり、今、平野美術館はその耐震診断を受けている最中となっている。

 耐震診断結果が出て、もうどうにもこうにもならない、ということであれば、これは解体を免れないという可能性も当然ある。

 しかし、私としてはあの平野美術館をただ解体するのではなく「人口減少・財政縮小していく地方自治体のおける大規模公共施設のリノベーションモデル」にしたいという気持ちを持っている。

 美術館としての役割を終えたとしても、別の新たな役割と命を得て、新美術館と一対の建築物として「秋田の顔」にできないものか、そんな思いだ。

 国民文化祭を通じて、多くの人々が秋田の伝統や文化、暮らしや営みを「再発見」をするだろう。そして願わくば、その中に、平野美術館の価値の再発見ということが入っていることを期待したい。

 まずは耐震診断結果を静かに待ちたい。

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職し、秋田市長選挙に挑戦。
令和5年4月
政治家として再始動を決意。
現在
秋田市横森在住。

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