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県庁停電。

2012年10月11日

 昨日から続いていた県庁の停電。
私自身、このことには思い入れがあるので、少し書きたいと思う。

 東日本大震災後に選挙があり、当選後すぐ、6月議会があった。昨年度のことだ。
初めての総括審査、私の与えられた時間はわずか数分であったが、その数分で私が取り上げたのは、「県有施設の防災、危機管理」であった。
議員になって初めて県当局に提言したことだったし、どうしてもこれだけは言いたい、という想いの中で総括審査に臨んだことをハッキリ覚えている。

 このときに私が話したのは、

 ・県には、河川の水位などを把握する「河川砂防情報システム」が全県に整備されており、豪雨などで河川の氾濫などがあった場合に、住民に対する避難勧告などを出せるようになっているが、大規模停電が起きると、今の振興局の非常用電源では足りず、この河川情報システムも停止してしまう。もし、こういうタイミングで豪雨があったりしたときには、住民の生命・財産を守るという点で大きな支障が出る可能性がある。県として、停電時にも維持すべきシステムなどがあるのだから、振興局など県庁舎の非常用電源の総点検・確保をすべき。

 ・国際教養大学にも非常用発電設備がない。立地を考えても、外国人留学生などが多数いることを考えても、ここはしっかりと設備を置くべき。

 ・備蓄の分散化、備蓄内容の見直し・点検を早急にすべき。備蓄倉庫そのものにも非常用発電設備がなければ夜間の搬入・搬出などに不具合が生じるのではないか。

 これらについて、各振興局の非常用発電設備は順次、点検・更新されることになったし、国際教養大学にも非常用発電設備が導入された。
備蓄倉庫については、分散化なども含めて県全体の防災計画の策定の中で検討されることになるだろう。

 この質疑の際、佐竹知事はこのように答弁された。

 「非常用発電機などは使わないと意味がない。買いました、が使わないままでいる使い方すらわからなくなる。」

 「恥ずかしい話だが技術的なことをわかる人がいなくなった。私は専門家だが、私が指示しないとわからない、私以外誰もわからないということがある。技術的にわかる状態、体制が必要。県庁はそういう技術職員を削減してしまった、これが問題。」

 さて。
翻って、今回の停電。
原因は、電気を引き込む「ケーブル線の損傷」とされているが、私も去年この県有施設の電源体制の点検を提言した際、この「ケーブル」までは視野が及ばなかったことを自分自身反省するところがあるのだが、あの震災後、結局、誰もこういうインフラの点検をしていなかったところは、「甘い」と言わざるを得ないし、重油の備蓄量についても通常量より少なかったことも、意識が「低い」とのそしりを免れないだろう。

 そして、私が最も気になったのは、こういう長時間の停電に際して、県庁全体で、何をどう動かすか、どのシステムをどこまで稼働できるのか、どこから電源を取り、どういう業務にあたるのか、というような想定や訓練、「構え」が全く共有されていなかったということだ。

 佐竹知事の言葉をそのまま借りれば、「私以外にわかる人がいない」という状態をそのまま放置してきたことに他ならない。
1年以上も前に、指摘されていたことを放置して、こういうことが起きたときに、慌てて「点検を指示」では、佐竹知事の怠慢と言わざるを得ない。

 今回の、点検指示が、またもや言葉だけのパフォーマンスに終わらないことを祈るのみだ。
県有施設の危機管理は、住民の生命・安全管理そのものだという意識で、やっていただきたい。

「しない」宣言。

2012年10月09日

 経団連の方々との懇談会の席上、自民党の安倍総裁が、

 「政府の30年代原発ゼロは無責任。」とおっしゃった上で、「30年代に原発ゼロという考え方は取らない」と明言されたようだ。

 これが自民党である。

 「しない」ことを宣言するだけなら誰でもできる。不肖沼谷にもそれぐらいならできる。

 今また政権の座を狙おうとしている政党の総裁が、ただ「しない」ことだけを高らかに宣言することの無責任さたるや、目を覆いたくなる。
是非、その言葉をそのまま被災地の方々にも向けていただきたい。

 国民に向かっても、「原発をいつまでにどうするかを明確にしないことが我々の方針であり、責任です。」と言っていただきたいものだ。

 こういう政党のもとで、日本の原発は推進されてきた。
こういう政党のもとで、日本のエネルギー政策は欧米から周回遅れにされてしまった。

 経済界や業界の声に耳を傾け、被災地や国民の声から耳をそむける政党が、仮に政権を再び握れば、何がどうなるか、私には容易に予想がつく。

 いずれ、民主党と自民党では、エネルギー政策にこれほどの違いがある。
社会保障その他、両党が似通ったきたと言われているが、来たるべき総選挙では、私は、このエネルギー政策が大きな争点の1つになると思っている。

 原発立地地域である青森に接する本県、風力や地熱、水力など豊かな自然エネルギーを産業の1つに育てていこうとする本県にとって、この原発政策の方向は、県民の皆様の安全・安心だけではなく、暮らしや産業・雇用などにも直結するものだと思っている。

 総選挙において、「秋田のために頑張ります」という候補者が、「原発は当面推進します」とおっしゃるなら、私はその時点で論理矛盾を来していると思う。
原発ゼロを目指していくことこそが、秋田のためになることだと私自身思っているし、原発を無期限に稼働させていくことが秋田にどのようにプラスになるかを示していただかなくてはならないだろう。

 

ちぐはぐ。

2012年10月06日

 昨日、「雇用を増やすためには、県内企業が今より利益を上げる、モノが売れなければいけない」というごく当たり前のことを書きました。

 今回の県の雇用対策で、私が最も気になったのがこの点でした。

 総括審査でも具体的に事例を挙げて指摘をしました。
 今、秋田県ではディスティネーションキャンペーン(通称:DC)ということで観光に取り組んでいます。
 このDCは、JRグループが毎年、全国各地の「どこか」を選んで、そこに足を運んでいただくための様々なキャンペーンをJRとして実施するもので、来年度には秋田県がそのDCの対象となることが決まっています。

 県では、来年度のDC本番に向け、この10月1日から、プレDCということで、キャンペーンをスタートさせています。
 県が事務局を務めるDCの推進協議会では、今回のプレDCのために、観光ガイドブックを30万部印刷しました。
 あまりピンとこないかもしれませんが、30万部というのは大変な量です。秋田県の全世帯数に匹敵する部数であり、つまり、一家に一部、というぐらいの量になるわけで、これの印刷費用となれば、1千万単位のお金が動くことになります。

 こうした官公庁から発注される印刷物は、県内の印刷業者、印刷業界にとって、大変貴重な売上になることは言うまでもありませんし、まして、今回の内容は全県挙げての観光キャンペーンなわけですから、出来る限り秋田県全体での盛り上がりを図るという意味でも、印刷も県内企業にやっていただくというのが当然、望ましい姿だと私は考えていました。

 しかし、今回の印刷では、県からの発注の仕様書(条件)として、「輪転機印刷」というものになっていました。
 輪転機というのは印刷機械の一種なのですが、高速で大量に印刷でき、そのぶん、コストも安く抑えられるというものですが、この輪転機自体が大変高価な機械でもあり、実は県内の印刷会社では1社もこの輪転機を所有している会社はありません。

 つまり、今回の県の発注では、県内に輪転機を持っている会社がないことを知りつつ、印刷期間の短縮とコストの圧縮という視点で、仕様書を作成したもので、結果、全国に営業支店を持つ大手広告代理店が、県内他社が競争できないような安価な価格で落札をしました。
 そして、その代理店は当然、秋田支店に輪転機はないので、おそらく東京かどこかの輪転機を持つ印刷工場に下請け(再委託)して、印刷をかけたようです。

 雇用対策、離職者対策、と言って助成金を積む一方で、県民からいただいた税金を県内企業に還元するどころか、わざわざ県内企業が価格競争で勝てないような条件をつけ、県外に需要や売上のタネを逃がしている、これは私は大変な矛盾だと感じ、総括審査でそのように指摘をしました。

 「佐竹知事、一方で雇用の助成金を積み、一方で県内企業の売上を奪うようなマネをわざわざしている。これは県庁全体として、本気で雇用対策やる気あるのか、ちぐはくじゃないか。売上がなければ企業は一人だって新しくは雇えないのだ。」と。

 佐竹知事は、これに対して、ハッキリと、「県内印刷業界は競争力が低い。むしろ、県外と戦って勝つぐらいの競争をしていってもらわないといけない。」というようにおっしゃいました。

 県内企業の競争力、産業の競争力、それが必要なことはわかりきったことですが、しかし、それはまさに民間の競争原理です。
 民間の競争原理を、官公庁からの発注や公共事業その他にそのまま当てはめるならば、むしろ県が企業間の価格の下げ合い、デフレ競走を助長するだけでしょうし、企業は熾烈な民間競争をやっていくための基礎体力さえ、奪われる可能性があります。

 佐竹知事は、公約において、「バイ・アキタ セル・アキタ」と訴えました。
 秋田を売り込む、そして秋田のものを秋田で消費する、買うという2つの意味が込められているはずですが、県内の消費、需要の循環や貴重なおカネを県内でうまく廻すという発想はどこかにいってしまったのかと大変残念な思いがしました。

 私は、佐竹知事の視線が県外など、ご自身がアチコチに派手にセールスに飛び回ることに熱心なわりに、県内の中小零細企業のこうした細やかなニーズやシーズ、悲鳴や期待にはあまり関心を示されていないような気がしてなりません。

 気のせいだと思いたいのですが、県庁職員の給与カットまでして実施する雇用対策こそ今最もおカネと知恵を絞るべき時のはずが、八幡平のクマを阿仁に移すために、10億近い県費を投ずるというのですから、もはや、関心事は人からクマに移ってさえいるのかもしれないと言いたくもなります。

 今回、県が2年間で実施する離職者対策は40億円。その4分の1近いおカネを個人の所有物であるクマに投入するという判断を佐竹知事はされたのでしょうか。

 今、何をすべきか、あれもこれも、ではなく、あれかこれか、であることは確かです。
 私は、人に投資したいし、1つ1つの需要や雇用の芽を丁寧に磨いていきたい。
 大企業の工場がやってくる時代はもはや終わった。
 それなら、「ソコ」にある需要、商品、サービスを、地域で磨き、分けあい、外に売る、これしか方法はないのではないでしょうか。

 

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沼谷 純はこんな人!

昭和48年3月
秋田市生まれ。仁井田育ち。
平成7年4月
秋田県庁入庁、企画調整課配属。
平成22年12月
政治を志し、秋田県庁を脱藩!
(退職)
平成23年4月
秋田県議会議員に初当選。
現在3期目。
令和3年2月
秋田県議会議員を辞職。
新しいステージへ挑戦。
現在
秋田市横森在住。

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